NFTとは?暗号資産(仮想通貨)との違いや活用例を紹介

NFT(Non-Fungible Token)とは、代替不可能なトークンを指します。代替不可能とは、唯一無二の「一点物」の価値を生み出せる性質のことです。デジタル資産の複製や改ざんが、ほぼ不可能になるメリットがあります。

NFTの用途はブロックチェーンゲームが中心でしたが、最近では会員権や不動産の所有の証明、著作権やアートなど、さまざまな分野で実用化が進んでいます。本記事では今話題のNFTにスポットを当て、以下の項目について詳しく解説します。

この記事でわかること

※コインチェック株式会社は、2021年3月24日に「Coincheck NFT」のサービスを開始しました。Coincheck NFTでは、『The Sandbox』『CryptoSpells』『Sorare』など、さまざまなタイトルのNFTを取り扱っています。

NFTとは?代替不可能なトークンのこと


NFTとは

NFT(Non-Fungible Token)とは代替不可能なトークンで、主にイーサリアム(ETH)などのスマートコントラクトを搭載したブロックチェーン上で発行されるデジタル資産です。NFTはゲームや不動産などさまざまな分野で活用され、インターネット業界に革命を起こそうとしています。

Non-Fungible Token

代替不可能とは、唯一無二の価値を持つということです。全く同じものが存在しない、例えるなら「金メダル選手の直筆サイン入りTシャツ」のような一点物を指します。各NFTには、固有のシリアルナンバー(トークンID)が付与され、代替性を持たない性質を持っています。

NFTと暗号資産(仮想通貨)の違い

代替不可能なトークンをNFTというのに対して、暗号資産(仮想通貨)のような代替可能なトークンをFT(Fungible Token)と呼びます。代替不可能なNFTとは異なり、同等の価値を持っていればユーザー同士で交換が可能です。トークンの種類は多岐に渡り、ブロックチェーン上でユーザー同士が分散的に管理しています。

ERC721規格:NFTで採用されているメジャー規格

「ERC-721規格」とは、NFTで採用されているメジャー規格です。スマートコントラクトを開発する際に実装すべき関数・引数、戻り値などを定義しています。イーサリアムやイーサリアムと互換性のあるブロックチェーンで扱われるNFTのほとんどは、ERC-721規格に準拠しています。

ERC(Ethereum Request for Comments)とは、イーサリアムの全体の規格EIP(Ethereum Improvement Proposal)のひとつです。ERCの規格にはERC-721だけではなく、ERC-20、ERC-1155など多岐にわたり、ブロックチェーン上にトークンを導入する規格を持ちます。

NFTの4つの特徴

Non-Fungible Token

NFTを活用すれば、従来までのデジタルデータではできなかった運用が可能になります。その特性を利用し、現在ではさまざまな業界で活用されるようになりました。NFTには、主に下記の4つの特徴があります。

  • 唯一性
  • 取引可能性
  • 相互運用性
  • プログラマビリティ

ここでは、それぞれの特徴について詳しく解説します。

唯一性

NFTは個別のトークンIDが設定されるため、デジタルデータに「唯一性」を付与できます。従来までのインターネットの仕組みでは、デジタル資産は簡単に改ざんやねつ造などが可能でした。しかし、ブロックチェーンはユーザー同士が相互に監視する仕組みです。改ざんやねつ造が極めて難しく、NFTの資産価値を生み出すことが可能になりました。

取引可能性

取引の可能性を広げられるのもNFTの特徴です。NFTは、政府や企業などの完全な中央集権型ネットワークではなく、非中央集権型ネットワークで管理されています。透明性が高い取引が可能になり、意思決定の過程までを明確に把握可能です。ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産と同じように、所有するNFTを自由に移転・取引できます。

相互運用性

イーサリアムやイーサリアムに互換性のあるブロックチェーンで運用されているNFTであれば、共通の規格で発行されているため、相互運用が可能です。ERCに準じているウォレットやマーケットプレイスであれば、原則どこでも取引が可能です。

プログラマビリティ

プログラマビリティ

プログラマビリティとは、さまざまな付加機能をデータにプログラムできることをいいます。トークンにプログラマビリティを導入すれば決済システムの充実に繋がり、資産の流通を自動化できる仕組みを構築可能です。

例えば、プログラマビリティを利用すれば、NFT作者は2次流通時の手数料や取引数量の制限などを自動化できます。NFTが作者の手元を離れても「流通時には購入代金の一部が作者に振り込まれる」という仕組みが実現可能です。また、NFTの作者は、JASRACのような著作権を管理する団体を介さずに手数料を徴収できるメリットもあります。

NFTが注目されている理由

Non-Fungible Token

NFTの特徴である唯一性や、ブロックチェーン技術の透明性の高さが注目され、既にさまざまな分野で活用されています。ゲーム、アート、メタバースだけではなく、フィンテック分野(送金・決済・銀行サービスなどを自動化する新たな仕組み)にも積極的に運用されるようになりました。

固有の価値を証明することが可能

NFTは代替不可能という特徴を活かし、固有の価値を証明できます。その結果、デジタルアート、音楽、ゲームアイテムだけではなく、会員権や不動産所有の証明・売買が実現可能です。今後も他のトークンにはない特色を持つNFTが、あらゆる分野のデジタル化や簡略化を進めていくと期待されています。

【2021年話題沸騰の「NFT」】約6割が知っていると回答

Non-Fungible Token

コインチェック株式会社が提供するNFTマーケットプレイス「Coincheck NFT」では、2021年10月13日から10月27日の期間、全国の男女4,150名を対象に「NFTに関する意識調査」を実施しました。その結果「全体で約6割」の方がNFTを既に知っていると回答し、約2割の方がNFTを保有しています。NFTの認知は広がり身近な存在になりつつあるようです。

NFTで利益を出す4つの方法

Non-Fungible Token

NFTは複製ができないため、デジタル資産の固有の価値を守れます。クリエイターにとっては収入源を確保できる大きなチャンスとなるでしょう。NFTで利益を出す方法は、下記の4点が挙げられます。

  • NFTの取引で売却益を狙う
  • 自身で制作したNFT作品をマーケットに出品する
  • NFT関連の暗号資産を購入する
  • NFTゲームでアイテムや暗号資産を獲得する

NFTの始め方・購入方法

Non-Fungible Token

NFTの購入は、以下の手順でおこなうのが一般的です。

①暗号資産取引所で口座を開設する
②暗号資産取引所に日本円を入金する
③暗号資産を購入する
④NFTマーケットプレイスにログインする
⑤NFTを購入する

国内だけでも数多くのNFTマーケットプレイスが存在します。どのサービスを利用するかは、取扱いタイトルや使いやすさ、手数料の安さなどで判断するといいでしょう。

NFTの始め方・購入方法を詳しく知りたい方はこちら。

NFTの具体的な活用例

Non-Fungible Token

NFTは代替不可能な性質を持っているため、従来の運用では不可能だった新たな活用方法が生み出されています。すでに、実用化が進んでいる下記の分野について具体的に解説します。

  • ゲーム
  • アート
  • コレクターズアイテム
  • ファッション
  • スポーツ
  • 会員権
  • 不動産
  • 担保ローン
  • その他:Xのポスト(旧ツイート)、オンラインチケットなど

ゲーム

Non-Fungible Token

ブロックチェーン技術をベースに開発したゲームを「ブロックチェーンゲーム」や「DAppsゲーム」と呼びます。ゲームとNFTの相性はよく、ゲーム内のアイテムやキャラクターなどに唯一性を持たせられます。既存のゲームでは表現できなかったプレイが可能になるでしょう。

NFTゲームには、GameFiの要素が組み込まれているものもあります。GameFiとは、GameとFinance(金融)を組み合わせた造語で、ゲームプレイ中に入手した仮想通貨やNFTを売買できます。遊んで稼ぐ「Play to Earn(P2E)」、運動して稼ぐ「Move to Earn(M2E)」、睡眠して稼ぐ「Sleep to Earn(S2E)」などのジャンルがあります。

ブロックチェーンゲームと既存ゲームの違い

既存のゲームでは、獲得した通貨やアイテムなどを基本的にゲーム外へ持ち出せません。しかし、ブロックチェーンゲームではデジタルアセットにNFT技術を活用しているため、ゲーム外で自由に運用可能です。

既存ゲーム ブロックチェーンゲーム
・ゲーム内で稼いだお金はゲーム外では利用できない
・ゲームが終われば取得したアイテムやキャラクターは消える
・ゲーム内で取得したアイテムが資産になる
・苦労して集めたアイテムやキャラクターが消えない

通貨やアイテムは、異なるブロックチェーンゲーム内で利用したり、対象のマーケットプレイス内で自由に売買したりできます。

ブロックチェーンゲームの取引なら「Coincheck NFT」

Coincheck NFT」は、国内初となる暗号資産交換業者が運営するNFTマーケットプレイスです。2021年3月24日にローンチしました。

Coincheck NFTでは、国内でも有名なブロックチェーンゲームでデジタルアセットの売買ができます。具体的なタイトルには、国内最大級のブロックチェーンカードゲームである「クリプトスペルズ」、仮想空間やボクセルアートを楽しめる「The Sandbox」、現実のサッカーの戦績がゲームスコアに反映されるカードゲーム「Sorare」などが挙げられます。

「ブロックチェーンゲームのアセットを買いたい(売りたい)」という方は、ぜひCoincheck NFTをご利用ください。

アート

NFTの活用によりデジタルアートにも所有の証明や、固有の価値を持たせることが可能になりました。デジタルアートの取引を専門におこなうマーケットプレイスが現れ、NFTアート市場が拡大しています。NFTアートの中には、非常に高額で取引されているものもあるようです。

コレクターズアイテム

トレーディングカードやアニメの限定アイテムなども、NFTとして発行・販売されています。コレクション性の高いNFTは、一部のファンを中心に熱狂的な人気を集めています。また、NFTの希少性が高くなれば、高額で取引されることも珍しくありません。投機目的で保有している方もいるようです。

例えば、実名のサッカー選手を用いたデジタル・トレーディングカードゲーム「Sorare」などが最たる例です。

2021年3月14日には、当時ユヴェントスFCに所属していたクリスティアーノ・ロナウド選手のトレーディングカード(SorareのNFT)が28万9,920ドル(約3,200万円)で売却され、大きな話題を集めました。

2021年9月には集英社のマンガアート部門「集英社マンгаアートヘリテージ」が、人気マンガ「ONE PIECE」の連載1,000回・コミックス100巻発売を記念して、活版印刷作品10点をNFTとして販売し話題になりました。

Coincheck NFTでは、SorareなどのNFTを取り扱っています。今すぐNFTを売買してみたい方は下記よりアクセスしてください。

※Coincheckの口座開設が完了している方のみ利用できます。口座開設がまだ完了していない場合はこちらをご覧ください。

ファッション

NFTファッションはデジタル上のファッションに、所有の証明と固有価値を付与します。AR技術を活用すれば、アバターや自身の写真を元にデジタル上での試着がおこなえます。デジタルファッションだけではなく、商品としての価値が生まれました。

スポーツ

野球やサッカー、バスケットボールなどのプロリーグに所属する選手のNFTを販売するケースも見られます。例えば、2021年3月にはNBAのスタープレイヤーであるレブロン・ジェームズ選手によるダンクシュート映像がNFT化されました。希少性が高く、約21万ドル(約2,400万円)で売却されています。

また、2024年12月にはスポーツチームのオーナー権をNFTとして販売する取り組みもおこなわれています。NFTには、クラブ運営に対して提案ができる権利や、チケット・グッズの割引などの特典が付与されています。

会員権

会員権をNFT化して販売するという活用方法もあります。従来の会員権は、名義変更や他人への譲渡が認められていません。しかし、NFTを活用すれば他者へ譲渡ができるようになります。くわえて、NFTの性質上、権利移動をスムーズにおこなえるでしょう。今後は、オンラインサロン市場などでNFTの利用が拡大していく可能性があります。

不動産

不動産をNFT化して、売買手続きなどを簡略化した活用事例もあります。具体的な事例では、OpenLawと呼ばれるブロックチェーンのプロトコルが挙げられます。OpenLawでは不動産をNFT化し、売買にかかわる契約書の作成・実行を安全にかつ、シンプルにしました。従来では複雑で時間がかかっていた不動産の手続きが簡略化され、大きな注目を集めました。

ただし、OpenLawで簡略化されたのは不動産の所有の追跡と売買契約のみで、利子や税金といった複雑な手続きに関しての実装化はまだおこなわれていません。今後、不動産分野において、さらなる発展が期待されます。

担保ローン

NFTを担保として資産を借り入れるという活用方法もあります。例えば、Rocketと呼ばれるプロダクトでは、NFTを担保にするとDAI(暗号資産の一種)を借り入れできます。

借り入れまでの流れを簡単に解説すると、下記の3ステップです。

  1. ユーザーが自身のNFTをRocketにロック
  2. Rocket側で審査
  3. DAI(仮想通貨の一種)が支払われる

担保資産の価格が一定比率を下回って下落した場合、OpenSeaなどのNFTマーケットプレイスで売却されるという仕組みになっています。

その他(ツイート、オンラインチケットなど)

X(旧Twitter)のポスト(旧ツイート)やオンラインチケットなどをNFTとして販売する動きも見られます。

2021年3月22日、TwitterのCEOを務めるジャック・ドーシー氏の初ポストがNFTとしてオークションにかけられました。落札価格は約290万ドル(約3億1,500万円)で、信じられないような金額で取引されています。

実際に落札されたのは以下のポストです。

Non-Fungible Token

引用:jack


ポストのような一見価値のないようなものであっても、需要が高ければ資産化できるのがNFTの大きな特徴です。

NFTは直接取引が可能!4つのマーケットプレイスの紹介

NFTは、マーケットプレイスで売買できます。代表的なNFTマーケットプレイスは下記の4つです。

  • Coincheck NFT
  • OpenSea(オープンシー)
  • Nifty Gateway(ニフティ・ゲートウェイ)
  • Blur(ブラー)
各マーケットプレイスの特徴
名称 対応ブロックチェーン 取り扱いアイテム 手数料 決済方法
Coincheck NFT ・イーサリアム
・ポリゴン
・ゲームアイテム
・美術品
・不動産
など
・入庫手数料:無料(入庫時のGAS費用は自費)
・出品手数料:無料
・販売手数料:販売価格の10%
・出庫手数料:
 EthereumのNFTの場合は 0.01 ETH
 PolygonのNFTの場合は無料
Coincheckで取り扱いのある暗号資産
OpenSea ・イーサリアム
・アービトラム
・アバランチ
・BNBチェーン
・クレイトン
・オプティミズム
・ポリゴン
・ソラナ
・ゲームアイテム
・デジタルアート
・音楽、楽曲
・ドメイン形式アドレス
2.5%~10% ETH、SOL、AVAX、USDC、BNB、DAIなどの暗号資産
Nifty Gateway ・イーサリアム
・ポリゴン
・イミュータブルエックス
・アート
・写真
・動画
・音楽
・チケット
販売価格の5%+30セント 暗号資産・クレジットカード
Blur ・イーサリアム ・ゲームアイテム
・デジタルアート
・音楽、楽曲
・ドメイン式アドレス
・ユーティリティトークン
など
0% イーサリアム

今後、マーケットプレイスが盛り上がれば、NFTの注目度が上がることが予想されます。どのようなマーケットプレイスがあるか把握しておきましょう。

Coincheck NFT

Coincheck NFT

Coincheck NFTは国内初となる暗号資産交換業者が運営するマーケットプレイスです。政府が認めた暗号資産交換業者が運営するため、手軽に始められることが大きなメリットでしょう。ユーザー同士でNFT・暗号資産の交換取引が簡単にできます。

Coincheck NFTは、オフチェーンのNFTマーケットプレイスです。従来のNFT取引において課題とされていたスケーラビリティ(拡張性)問題から発生するネットワーク手数料(ガス代)の高騰や、複雑な取引方法などの課題を解決しました。

2024年10月時点で、Coincheck NFTでは以下の25タイトル(※)のNFT売買をおこなえます。

Coincheck NFT取扱いタイトル

(※)コインチェック株式会社は、「OASIS」の運営をはじめとするメタバース事業を、マネックスクリプトバンク株式会社に事業譲渡することを決定し、MCBは2025年10月2日付けで同事業を承継することといたしました。 詳しくはこちら

Opensea(オープンシー)

OpenSea

引用:OpenSea

OpenSea(オープンシー)は、2017年12月に創業されたニューヨークに拠点を置く世界最大級のNFTマーケットプレイスです。30万人以上の月間ユーザー数と、取り扱いアイテムは8,000万点を超えるタイミングもあります。ブロックチェーンゲームのキャラクターやアイテム、トレーディングカードの取引には、主にイーサリアム(ETH)を利用します。

Nifty Gateway(ニフティ ゲートウェイ)

Nifty Gateway(ニフティ ゲートウェイ)

引用:Nifty Gateway

Nifty Gatewayは2018年11月にリリースされたNFTマーケットプレイスです。取り扱いコンテンツはアート、写真、動画、音楽、チケットなどで、アーティストや著名人のデジタルグッズを取り扱うサービスを展開しています。他のNFTマーケットプレイスと比較しても歴史が長く、知名度も高い特徴があります。

審査制のNFTマーケットプレイスを採用しているのも、Nifty Gatewayの強みです。Nifty GatewayでNFTを出品する場合には、審査を通過しなくてはいけません。しかし、品質や安全性が担保されたNFTのみが販売されるメリットがあります。初心者でも安心して利用できるでしょう。

また、Nifty Gatewayの強みは、決済手段にクレジットカードが使えることでしょう。NFTマーケットプレイスや暗号資産をこれから始めようとしている方や暗号資産を持っていない方でも、簡単にNFTが購入できます。また「Nifty Gateway2.0」では、米ドルでの決済機能も追加されています。

Blur(ブラー)

Blur

引用:Blur

Blurは2023年7月時点で、世界最大の取引量を誇るNFTマーケットプレイスです。Blurの特徴は「アグリゲーター機能」です。OpenSeaやX2Y2などのマーケットプレイスで出品されているNFTを統合して、Blurだけで取引がおこなえます。

また、特定の条件(積極的に取引をする、NFTを出品するなど)を満たしたユーザーに対してガバナンストークン「BLUR」のエアドロップ(無料配布)をおこなっています。

いま注目のNFT暗号資産銘柄

暗号資産におけるNFT銘柄とは、NFTプロジェクトに関連した暗号資産(トークン)です。知名度・成長性ともに高いNFT銘柄としては、主に次のようなものが挙げられます。

各通貨の特徴について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

※本記事は、記事内で紹介している銘柄の価格上昇を保証するものではありません。予想に反して損失を被る可能性もあるため、投資はご自身の判断と責任においておこなってください。

NFTの将来性:ビジネス展開とイーサリアム価格への影響

NFTの「唯一性」により、将来のビジネスは大きく変わろうとしています。また、NFTにとって必要不可欠なブロックチェーン「イーサリアム」も、NFTの発展により大きな影響を受けるでしょう。今後のNFTを下記2点の視点でまとめました。

  • 今後のビジネス展開
  • イーサリアム(ETH)(暗号資産)

NFTの今後のビジネス展開について

NFTはゲーム分野での活躍が目立っていますが、不動産や会員権といった分野でも活用され始めています。今後のビジネス展開として期待されるのは、所有の証明・身分証明が必要な分野や、著作権やアートの分野です。産業のデジタル化・簡素化を実現する技術として、NFTは多くのビジネス領域で活用されるでしょう。

NFT市場拡大がイーサリアム(ETH)価格に与える影響

NFTは、スマートコントラクトを活用するイーサリアム(ETH)やイーサリアム系のブロックチェーン上で構築されています。NFTのビジネス展開が進めば、イーサリアムの価格上昇に貢献する可能性があります。

また、暗号資産やNFTの知名度が高まり、法整備が進めばユーザー数も増えていくでしょう。NFTマーケットプレイスが活性化され、イーサリアムの価格に影響を与えることも十分に考えられます。イーサリアムの将来性を予測するためにも、今後の動向から目が離せません。

NFTを売却した際にかかる税金に関して

NFTを売却した利益に対してかかる税金は「雑所得」に分類されます。また、暗号資産の取引で得た利益も同様に「雑所得」です。給与所得以外に年間で20万円以上の所得がある場合には、確定申告が必要になります。注意してください。

暗号資産を取り巻く各種税制に関する調査・研究をおこなう「一般社団法人 日本仮想通貨税務協会(JCTA)」は、NFTの課税上の取り扱いについて下記の見解を示しています。

NFT同士の交換も暗号資産の交換と同様に、所得を構成する取引であるか否かが論点が生じます。所得税法では、個人の担税力を増加させる利得はすべて所得を構成すると解されています。

NFTそのものが独立して価値を有するものであって、その売買や交換により所得が生じた場合には原則として雑所得として課税されると考えられます。その場合、原則として売買や交換の都度、取引を認識する必要があります。

引用:【仮想通貨税務における諸論点の取扱いに関する見解】

※NFTの税金については、2025年9月1日時点の情報となります。

※税金や確定申告等の詳細につきましては、管轄の税務署や税理士等にお訊ねいただくか、または国税庁タックスアンサーをご参照ください。

『Coincheck NFT』業界初となるNFTマーケットプレイス事業を開始

Coincheckは業界初の取り組みとして、NFTを暗号資産と交換できるNFTマーケットプレイス「Coincheck NFT」を2021年3月24日より開始しました。ブロックチェーン上に記録されたゲームのキャラクター、美術品、不動産などを取引できます。

Coincheck NFTでは「The Sandbox」「CryptoSpells」「Sorare」など、多くのタイトルのNFTを取り扱っています。ご利用時には、イーサリアム系のトークンを保管するソフトウェアウォレット(MetaMask メタマスク)が必要です。

NFTに関するFAQ

NFTに関するよくある疑問を、Q&A形式でご紹介します。

Q.NFTと暗号資産の違いはなんですか?

Non-Fungible Token

A.ビットコインなどの暗号資産は代替可能ですが、NFTは代替不可能な点が異なります。


トークンに唯一無二の価値を持させることができるNFTは汎用性が高く、ゲームやアート、不動産や会員権など幅広い分野での実用化が進んでいます。

Q.NFTはいくらから購入できますか?

A.NFTの価格は、基本的に売り手が自由に決めることができます。

ブロックチェーンゲームのアイテムなどは、0.0001ETHなどの安値で売られているものもあります。

Q.NFTは本当に安全ですか?

NFTはブロックチェーン技術を用いているため、比較的安全なデジタル資産といえます。しかし、法整備が不十分な点は、ユーザーがNFTを扱ううえで注意すべき内容でしょう。

2025年現在、国内ではNFTや暗号資産に関する法整備は十分とはいえません。NFTなどの実体のないデジタル資産に法的なルールを当てはめるのが困難です。とくに、法的に所有権を主張できないため、詐欺や盗難などのトラブルに巻き込まれる懸念があります。

しかし、国内でも積極的にNFTや暗号資産などの法整備を進めようとしています。2026年には、金融商品取引法(金商法)などの関連法の改正を目指しているとのことです。今後は、デジタル資産の法規制も強化され、NFTや暗号資産などに対しての不安は解消されていくかもしれません。

Q.NFTを活用するうえでリスクはありますか?

NFTを活用するうえで、リスクは少なからずあります。例えば、NFT価格の暴落です。購入したNFTの人気がなくなれば、価値が大幅に下がる可能性もあるでしょう。NFT自体が偽物であった場合にも価格の急DDEEは考えられます。ネット上で取引をおこなうため、取引相手の特定が難しいケースもあり、トラブルに巻き込まれる可能性も否定できません。

ガス代(手数料)の高さも注意すべき点です。イーサリアムやイーサリアム系のブロックチェーンでは、取引時に発生するガス代が不安定です。取引をおこなうタイミングが悪ければ、手数料が高額になることもあります。マーケットプレイスによってガス代が異なるため、手数料が安いプラットフォームを利用するのもおすすめです。

Q.NFTの始め方・購入方法を教えてください。

NFTの購入は、以下の手順で行うのが一般的です。

  1. 暗号資産取引所で口座開設をする
  2. 暗号資産取引所に日本円を入金する
  3. 暗号資産を購入する
  4. NFTマーケットプレイスにログインする
  5. NFTを購入する

Q.NFTを購入するメリットとデメリットは?

A.NFTはブロックチェーンで保管されているので、実物のアセットと比べて破損したり紛失する危険性が低いというメリットがあります。

また、MetaMask(メタマスク)などの暗号資産用のウォレットを持っていれば、手軽に市場で売買できる点も魅力です。

しかしその性質上、NFTにはアセットを物として所有することができないというデメリットもあります。例えばデジタルアートの場合、所有者は実物の作品を額に入れて鑑賞することはできず、モニターを通じて鑑装する必要があります。