ANA GranWhale NFT MarketPlaceは、ANAグループのANA NEO株式会社が運営していた、エアライングループ初のNFTマーケットプレイスでした。ANA NEOは2025年2月28日をもって、バーチャル旅行アプリ「ANA GranWhale」および「ANA GranWhale NFT MarketPlace」のサービスを終了しています(事業継続が困難と判断)。
本記事では、サービス終了前の取り組みとして、地⽅⾃治体や企業、IP、イベントとのコラボレーションや、著名なアーティストの作品、写真家によるフォトなど、さまざまなNFTを取り扱っていた内容を紹介するとともに、ANA NEO株式会社の地域創生の取り組みや、当時目指していた未来像について解説していきます。
寄稿者ANA GranWhale NFT MarketPlace
エアライングループとして、世界初であるNFTマーケットプレイス「ANA GranWhale NFT MarketPlace」をオープンし、NFTを航空業界に応用して顧客との新たなつながりを生み出すことを目指していました。NFT保有の権利をコトやモノと紐づけ、デジタルとリアルを連動した体験にも活用できる仕組みを提供していました。2025年2月28日をもってサービスを終了しています。
目次
ANA GranWhale NFT MarketPlaceとは?
ANA GranWhale NFT MarketPlaceは、ANAグループのANA NEO株式会社が運営していた、エアライングループ初のNFTマーケットプレイスでした(2025年2月28日サービス終了)。
ANA GranWhale NFT MarketPlaceの特徴
ANA GranWhale NFT MarketPlaceの特徴としては、地⽅⾃治体や企業、IP、イベントとのコラボレーションや、著名なアーティストの作品、写真家によるフォトなど、さまざまなNFTを取り扱っていたことが挙げられます。
その中でも地域に関連するNFTは、スタンプラリーや地域の特産品に絡めた設計にするなど、新しい発信⽅法を提⽰していました。
NFT事業を始めたきっかけ
ANA NEOは、ANA GranWhale NFT MarketPlaceを運営する前から、ANA GranWhaleというバーチャル旅⾏プラットフォームアプリを開発していました(ANA GranWhaleは2025年2月28日でサービス終了)。
主なきっかけは、ANA GranWhaleにNFTを活⽤することで「メタバース上とリアル世界の両⽅で、ユースケースの拡⼤につながるのではないか」と考えたことでした。
例えば、ANA GranWhale上でNFTの不動産などを所有したり、購⼊したNFTを展⽰することで、メタバース上でもリアル世界に近い形で活⽤できるのではないか、さらにはNFT保有者同⼠のコミュニティがメタバース上・リアル世界で形成され、メタバースの成⻑と合わせて活⽤を拡⼤できるのかもしれないと、検討し始めたのがきっかけでした。
取り扱っていたNFTを⼀部紹介
| 領域 | 事例紹介 |
| NFT×3D ANA787 NFT |
ANAが開発から携わった787型式機は、2004年4月に世界に先駆けてローンチカスタマーとして購入を決定、2011年に世界初の商業フライトを行った機材。 かつての787型初号機の特別塗装と、初号機とカラーリングが対となる「幻のデザイン」がNFTとして具現化された作品。幻のデザインは787型初号機の特別塗装の候補案となりながら、世に出なかったデザイン。 |
| NFT×地域創生 あばれ祭 |
2024年1月1日に発生した能登半島地震により、開催が危ぶまれていた「あばれ祭」を応援する企画として実現したNFT「能登高校書道部 感謝と祈りの書「あばれ祭」」 |
| NFT×観光・旅行 広島周遊NFTデジタルスタンプラリー |
ドイツブンデスリーガーからVfBシュトゥットガルトが来日し開催されたサンフレッチェ広島との試合を記念して実施された企画。 |
| NFT×エンターテインメント ANA×虹コン |
アイドルグループ「虹のコンキスタドール」のファンの方に新しい体験をしていただくために、2023年12月に実施されたANAと虹コンのコラボ企画。 |
| NFT×スポーツ ANAオープンゴルフトーナメント |
第50回ANAオープンゴルフトーナメントの会場で実施されたデジタルスタンプラリー企画。 |
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地域創⽣の取り組みを⼀部紹介
ANAでは、航空事業で培ったリアルな知識や経験を、NFTのデジタルな世界と掛け合わせることによる新しい取り組みの検討が進められていました。
ANA GranWhale NFT MarketPlaceで販売していたNFTの中から、地域創⽣に関連した取り組みのものを⼀部紹介していきます。
ANA GranWhale NFT MarketPlaceでは、あばれ祭をテーマに、能登⾼校書道部が書いた書をクリエイティブにしたNFT「能登⾼校書道部 感謝と祈りの書「あばれ祭」」を展開していました。
2024年1⽉1⽇に発⽣した能登半島地震により、開催が危ぶまれていた「あばれ祭」を応援する企画としてNFTを販売していました。
ANAは能登空港に就航している航空会社として歴史ある伝統⽂化の継続に貢献するべく、この取り組みに⾄りました。販売で得られた収益は、諸費⽤を除き「あばれ祭」の運営費用ならびに復興⽀援に充当されていました。
あばれ祭NFT購⼊者からの「復興応援メッセージ」の⼀部は、ANA GranWhale NFT MarketPlaceの地域創生ページで紹介されていました(サービス終了に伴い、ページの閲覧はできない場合があります)。
地域創⽣とNFT事業を組み合わせたきっかけ
実はNFT事業を始める際、ANA NEOだけでなく、ANAでもNFTを活⽤した新たな取り組みの検討が進められていました。航空事業で培ったリアルな知識や経験を、NFTのデジタルな世界と掛け合わせることによる新しい取り組みの検討です。
NFTを活⽤することで、これまでANAがリーチできていないZ世代や地域創⽣関⼼層、海外顧客層など新たな顧客へのアプローチを図るとともに、リアルとデジタルの接続による新たな価値創造が検討されていました。
これらの検討タイミングが合致し、グループのそれぞれの強みを⽣かせることからANAとANA NEOの協働でNFTをスタートしました。まず最初にANAのオリジナルNFTから始まり、リアルとデジタル/地域と⼈をつなぐようなコンテンツなど、少しずつNFTの活⽤を広げていました。
ANA GranWhale NFT MarketPlaceで⽬指していた地域創⽣の取り組み
NFTにはモノ消費・コト消費など様々な権利付与ができることから、ANA NEOはNFTを活⽤した地域創⽣への取り組みの拡⼤を目指していました。
たとえば地域の特産品等の権利をNFTに付与するだけでなく、地域のイベントへの招待や、地域での体験などの特別なコンテンツ等を提供することにより、地域や特産品への関与度を⾼め、結果として地域への関⼼度が⾼まる可能性を検討していました。
地域への関⼼度が⾼まることで、地域へのリアルな移動需要を喚起し、あるいはメタバースを活⽤したバーチャル体験を促進することで、リアルとバーチャルの相互送客へと発展していく可能性を⾒据えていました。なお、ANA GranWhaleおよびANA GranWhale NFT MarketPlaceは2025年2月28日をもってサービスを終了しており、今後の新規取り組みは行われません。