本レポートでは、米証券大手Robinhoodが開発する独自レイヤー2(L2)ブロックチェーン「Robinhood Chain」を取り上げます。 Robinhoodは2013年に米国で創業したオンライン証券会社です。手数料無料の株式取引を武器に、ミレニアル世代やZ世代を中心に利用者を拡大し、2018年には暗号資産取引サービスへ参入しました。近年では株式トークンや暗号資産サービスの拡充を進めるとともに、株式などのトークン化資産(RWA)の取引・保有・活用をオンチェーンへ広げる構想を打ち出しています。こうした取り組みの一環として、Robinhoodは2025年6月にRobinhood Chainの構想を発表し、2026年7月にはメインネットを公開しました。 以下では、公式発表や市場分析に加え、オンチェーン分析ツール「Dune Analytics」などから取得したデータをもとに、Robinhood Chainの利用実態を整理します。そのうえで、証券会社が独自ブロックチェーンを展開する狙いと、金融市場への示唆を考察します。 なお本記事は情報提供を目的とした調査・解説であり、特定の金融商品や暗号資産への投資を勧誘するものではありません。 このレポートでわかること 「Robinhood Chain」とは何か、Robinhoodの金融サービス全体でどのような役割を担うのか オンチェーンデータから見える利用者・取引・資産の実態と、株式トークンの利用状況 証券会社が独自ブロックチェーンを展開する意味と、金融業界・日本市場への示唆 Coincheckの無料登録はこちら 目次 Robinhoodとは Robinhoodの歴史 Robinhoodの現在地とこれから 独自L2「Robinhood Chain」とは 金融事業者はなぜチェーンを自前で持ちたがるのか Robinhood Chainの展望と可能性の考察 数字で読むRobinhood Chainの全体像 どのような資産が積み上がっているか 誰が使っているのか 何が利用を支えているのか ネットワーク収益要因の分析 トークン化資産の利用状況 Robinhood Chainの現状評価 金融事業者が独自ブロックチェーンを持つ意味 免責事項 References Robinhoodとは Robinhood(ロビンフッド)は、2013年に米国で創業したオンライン証券会社です。株式取引手数料を無料化した「コミッションフリー」のビジネスモデルを武器に、従来の証券会社が十分に取り込めていなかったミレニアル世代やZ世代を中心に利用者を拡大しました。 2018年には暗号資産取引サービスへ参入し、その後もオプション取引や先物取引、高金利の預金サービス、クレジットカード、サブスクリプションサービス「Robinhood Gold」、予測市場などへ事業領域を拡大しています。現在では株式や暗号資産をはじめ、さまざまな金融サービスを一つのアプリで提供するプラットフォームへと成長しています。 Robinhoodの歴史 Robinhoodは2013年に創業し、2015年に手数料無料の株式取引サービスを開始しました。当時、米国では株式売買に手数料を支払うことが一般的でしたが、同社はコミッションフリーという新たなビジネスモデルを打ち出し、ミレニアル世代やZ世代を中心に急速に利用者を拡大しました。2018年には暗号資産取引サービスへ参入し、株式だけでなく暗号資産も一つのアプリで取引できる投資プラットフォームへと発展しました。 2020年から2021年にかけては、「GameStop(ゲームストップ)」などのミーム株ブームの中心的な取引プラットフォームとして世界的な注目を集めました。一方で、決済機関への証拠金負担の増加を受け、一部銘柄の取引を一時制限したことから大きな議論を呼びました。同年にはナスダックへ上場し、個人投資家を代表するオンライン証券会社として存在感を高めました。 その後は暗号資産市場の低迷や規制環境の変化にも対応しながら事業を拡大し、2025年には暗号資産取引所Bitstamp(ビットスタンプ)を買収しました。また、欧州では株式トークン(Stock Tokens)の提供を開始したほか、予測市場「Rothera(ロセラ)」や独自レイヤー2ブロックチェーン「Robinhood Chain」を発表するなど、近年も新たな金融サービスやインフラの展開を進めています。 Robinhoodの現在地とこれから Robinhoodは現在、自社を単なるオンライン証券会社ではなく、「金融スーパーアプリ(Financial Super App)」へ進化させることを目指しています。 現在のRobinhoodは、一つのアプリ上で株式・ETF、オプション、暗号資産、先物、予測市場、銀行サービスなど幅広い金融サービスを提供しています。同社の収益も、株式や暗号資産の取引関連収益だけでなく、顧客預かり資産から得られる金利収入(Net Interest Revenue)、有料会員サービス「Robinhood Gold」のサブスクリプション収益、クレジットカードなど、多様な収益源によって支えられています。 一方で、これまでRobinhoodは顧客との接点(フロントエンド)は保有していたものの、取引や決済を支えるインフラの多くは外部事業者へ依存してきました。例えば、株式取引では証券市場や決済機関、暗号資産ではパブリックブロックチェーン、予測市場では外部取引所などがそれぞれ重要な役割を担っており、そのたびに手数料や収益の一部を外部へ支払う構造となっていました。 近年のRobinhoodは、この構造を見直しています。具体的には、Bitstampの買収による暗号資産取引基盤の獲得、予測市場「Rothera」の立ち上げ、欧州での株式トークン(Stock Tokens)の提供、独自レイヤー2ブロックチェーン「Robinhood Chain」の開発などです。これらはいずれも、これまで外部事業者へ依存していた取引・決済・資産管理などの機能を自社グループ内へ取り込む取り組みと位置付けられます。 Robinhoodは金融サービスを拡充しているだけでなく、それらを支えるインフラまで自社で保有することで、金融サービス全体を垂直統合(Vertical Integration)する企業への転換を進めています。その中心的な役割を担うのが、独自レイヤー2ブロックチェーン「Robinhood Chain」です。 同チェーンは単なるブロックチェーンではなく、株式などのトークン化資産(RWA)の発行・保有・取引・決済を支える共通インフラとして構想されています。Robinhood Chainを理解するには、チェーン単体ではなく、Robinhood全体の事業戦略の中で捉えることが重要になるでしょう。 独自L2「Robinhood Chain」とは Robinhood Chainは、Robinhoodが開発したEthereumのレイヤー2(L2)ブロックチェーンです。同チェーンは、基盤技術として「Arbitrum Orbit」を採用しています。Arbitrum Orbitは、Ethereum向けL2ソリューション「Arbitrum」のロールアップ技術を活用し、企業や開発者が用途に応じた独自のブロックチェーンを構築できるフレームワークです。 Robinhoodの2025年6月の発表によると、Robinhood Chainでは株式トークンの発行・保有・取引基盤となることが想定されています。まずは欧州で提供されている株式トークンを対象とする方針が示されており、2026年8月時点でも米国株を同チェーン上で取り扱う計画は公式には発表されていません。こうした段階的な展開の背景には、米国と欧州における規制環境の違いなどがあると考えられます。 また、将来的には未公開株や社債など、より幅広い金融資産のオンチェーン化も構想されています。さらに、セルフカストディ型ウォレットへの対応や24時間365日の取引環境など、ブロックチェーンの特性を活かした金融サービスの提供も目指しています。 このようにRobinhood Chainは、株式トークンをはじめとするトークン化資産を支える基盤として発表されています。 金融事業者はなぜチェーンを自前で持ちたがるのか Robinhoodによる独自ブロックチェーンの開発は、特殊な事例ではありません。近年では、暗号資産取引所や金融事業者が独自ブロックチェーンを開発する動きが広がっています。 代表例として、Coinbaseは独自L2「Base」、Krakenは「Ink」を立ち上げています。いずれもEthereumのL2として構築されており、自社サービスとの連携を前提に、高速かつ低コストな取引環境を提供しています。 こうした動きについては、「シーケンサー収益を得ること」が主な目的として語られることがあります。EthereumのL2では、ネットワーク上の取引を取りまとめる「シーケンサー」が取引手数料(ガス代)を受け取り、Ethereumへのデータ投稿費用などを差し引いた収益を得る仕組みとなっているためです。 オンチェーン分析プラットフォーム「Token Terminal」のデータによると、Coinbaseが運営するBaseでは、2026年第2四半期のネットワーク収益(Revenue)は約1,090万ドルとなっています。一方で、Coinbaseが公表した同四半期の売上高は約12.2億ドルであり、ネットワーク収益が占める割合は約0.9%にとどまります。このような状況を踏まえると、独自チェーンが継続的な収益を生み出す可能性はあるものの、現時点ではそれだけで取引所が独自チェーンを開発する理由を説明するのは難しいでしょう。 むしろ重要なのは、「垂直統合(Vertical Integration)」という考え方です。これまで取引所はユーザーとの接点を持ちながらも、ブロックチェーンや決済基盤などのインフラは外部事業者へ依存してきました。しかし、自社でブロックチェーンを保有すれば、決済や資産管理、アプリケーション基盤まで自社グループ内で保有できるようになります。これにより、外部事業者へ支払っていた手数料の一部を自社グループへ取り込めるだけでなく、サービス同士をシームレスに連携させ、新機能や新サービスを迅速に開発しやすくなります。 実際、Baseはネットワーク収益を生み出すだけでなく、USDCやCoinbase Walletを通じてCoinbaseのオンチェーンサービス全体を支える基盤としても機能しています。つまり、独自チェーンの価値はネットワーク収益そのものよりも、自社サービス全体を支える共通インフラとして機能する点にあると考えられます。 Robinhood Chainも、こうした業界全体の流れの中で誕生した独自チェーンの一つと位置付けられます。 Robinhood Chainの展望と可能性の考察 ただし、Robinhoodが目指しているのは、単に株式トークンを動かすためのブロックチェーンを保有することだけではない可能性があります。 Robinhoodの公式発表では、Robinhood Chainは株式トークンをはじめとするトークン化資産(RWA)の基盤として紹介されています。また、同社は「金融スーパーアプリ」の実現を掲げており、株式、暗号資産、予測市場、銀行サービスなど、多様な金融サービスを一つのプラットフォームで提供しています。 こうした事業戦略を踏まえると、将来的にはこれらのサービスをRobinhood Chain上へ段階的に統合していく可能性も考えられます。その場合、Robinhood Chainは株式トークン向けのブロックチェーンにとどまらず、金融サービス全体を支える共通の決済・資産管理基盤(Settlement Layer)として機能することになります。 例えば、株式トークンに加え、暗号資産、ステーブルコイン決済、予測市場などが同じ基盤上で展開されれば、ユーザーは複数の金融サービスをシームレスに利用できるようになります。また、Robinhood自身もサービス間の連携を強化しながら、新たな金融商品の開発や機能追加をより迅速に進められる可能性があります。 もちろん、現時点でRobinhoodがこうした構想を公式に明らかにしているわけではありません。しかし、Robinhoodが掲げる金融スーパーアプリ構想や、近年進めている垂直統合戦略を踏まえると、Robinhood Chainを金融サービス全体を支える共通基盤として位置付ける見方には一定の合理性があります。 では、Robinhood Chainは現時点でどのように利用されているのでしょうか。次章では、オンチェーンデータをもとに、その利用実態を見ていきます。 数字で読むRobinhood Chainの全体像 どのような資産が積み上がっているか Robinhood Chainでは、7月以降にプロトコル預かり資産(TVL)が急速に拡大しています。データプロバイダーごとにTVLの集計対象や定義は異なるものの、いずれのデータでもローンチ後に資産流入が継続している点は共通しています。そのため、本レポートではTVLの絶対額よりも、資産流入の推移や資産構成の変化に注目します。 なお、TVLの絶対額には集計方法による差があります。2026年8月時点では、オンチェーンデータサイト「DeFiLlama」で約4.8億ドル、Entropy Advisors作成のDuneダッシュボード「Protocol TVL」では約8.8億ドルとなっており、両データには大きな乖離が見られます。 もっとも、両データに共通しているのは、Robinhood Chainのローンチ後にTVLが一貫して増加している点です。つまり、絶対額の定義には差があるものの、ネットワークへ資産が継続的に流入しているという方向性は共通しています。そのため、本レポートではTVLの絶対額そのものよりも、資産流入の推移や資産構成の変化に注目します。 ※本レポートで掲載するTVLや資産分類は、Entropy Advisors作成のDuneダッシュボードを基準としています。DeFiLlamaなど他のデータプロバイダーとは集計対象や定義が異なるため、数値は一致しません。 ※「Asset Landscape」のRWAカテゴリーは、Robinhood Chain上のすべての株式トークンやRWA関連資産を包括的に示すものではありません。約3,000万ドルという数値は、あくまで同ダッシュボード上のRWAカテゴリーの残高を示しています。 データ出典:DeFiLlama、Dune(Entropy Advisors) Robinhood ChainのTVL推移(出典:DeFiLlama) Robinhood ChainのTVL推移(出典:Dune Analytics、Entropy Advisors作成ダッシュボード) 誰が使っているのか Robinhood Chainでは、7月上旬を境に利用者数とトランザクション数が急速に拡大しています。日次トランザクション数は、7月前半まで数十万件規模で推移していましたが、その後は一気に700万~1,000万件前後まで増加し、8月上旬には1,400万件近くまで拡大しました。ピーク後はやや落ち着いたものの、足元でもおおむね900万~1,200万件前後の水準を維持しており、ローンチ直後の一時的な盛り上がりにとどまらず、高い利用水準が続いています。 日次トランザクション数の推移(出典:Dune Analytics) アクティブアドレス数も同様に7月上旬から急増し、その後は20万~35万アドレス程度で推移しています。特徴的なのは、新規アドレスと既存アドレスの双方が一定規模で維持されている点です。既存アドレス数はおおむね15万~20万前後で安定して推移しており、一度利用したアドレスが継続的にネットワーク上で活動している様子が確認できます。一方で、新規アドレスも毎日一定数流入しており、8月上旬には再び大きく増加する日も見られました。 アクティブアドレスの推移を見る限りでは、既存アドレスの利用が維持される一方、新規アドレスも継続的に流入していることが確認できます。ローンチ直後のブームが完全に収束したというよりは、新たな利用者を呼び込みながら一定数の既存ユーザー基盤も維持している状況がうかがえます。 アクティブアドレス数の推移(出典:Dune Analytics) 何が利用を支えているのか Robinhood Chainの利用拡大を支えている大きな要因の一つが、ローンチパッドを起点としたミームコイン取引です。日次DEX(分散型取引所)取引高は7月上旬に急拡大し、その後も数億ドル規模で推移しています。日による変動は大きいものの、7月以降は高い取引活動が継続しています。 日次DEX取引高の推移(出典:Dune Analytics) DEX取引高の内訳を見ると、ローンチパッド発行トークンが市場の大きな割合を占めています。ローンチパッド発行トークンの多くはミームコインとみられ、新規トークン発行数も7月中旬以降に大きく増加しました。複数のローンチパッドから毎日数万件規模の新規トークンが発行されており、その増加時期に合わせてローンチパッド発行トークンの取引高も拡大しています。 新規トークン発行数の推移(出典:Dune Analytics) 実際、DEX取引高に占めるローンチパッド発行トークンの割合は、おおむね3〜5割程度で推移しています。ETHなど既存資産の取引も大きい一方、ローンチパッド発行トークンがDEX市場の主要な取引対象の一つとなっていることが分かります。 DEX取引高に占めるローンチパッド発行トークンの割合(出典:Dune Analytics) つまり、現在のRobinhood Chainでは、既存資産の売買に加えて、新たに発行されるミームコインを巡る取引が活発に行われています。新規トークンの発行が増えた時期には、その売買も活発化しており、DEX取引高が高い水準で推移する背景の一つになっていると考えられます。 一方で、この構造は今後の成長を見るうえで注意すべきポイントでもあります。ミームコイン市場は投機的な性質が強く、市場環境によって取引量が大きく変動します。現在の高い利用水準は、ローンチパッドを起点としたミームコイン取引に大きく支えられている可能性があります。そのため、中長期的な成長を実現するには、株式トークンやRWA、DeFiなど、ミームコイン以外のユースケースがどこまで利用を拡大できるかが重要なポイントになるでしょう。 ミームコイン取引の推移(出典:Dune Analytics) ※本レポートのDEX取引高は、Uniswap V2/V3/V4上の取引を集計対象としており、Robinhood Chain上のすべてのDEXを網羅するものではありません。一方で、現時点では主要なDEX取引の多くがUniswap V2/V3/V4に集中していると考えられることから、市場全体の動向を把握するための代表的な指標として利用しています。 ※「Launchpad発行トークン」は各ローンチパッドから発行されたトークンを指します。本レポートでは、その多くがミームコインとみられることから、ミームコイン取引の近似値として分析しています。 ※新規トークン発行数とDEX取引高には同時期の増加が確認できますが、本データのみから両者の因果関係を直接示すものではありません。 ネットワーク収益要因の分析 ここまでの分析から、Robinhood Chainではローンチパッドを起点としたミームコイン取引がネットワーク利用を押し上げていることが分かりました。では、その活発な利用は実際にネットワークの収益へ結び付いているのでしょうか。ここでは、ネットワーク全体の手数料収益・トランザクション数と、主要DEXの取引高をBaseと比較しながら、Robinhood Chainの収益構造を確認します。 まず、日次ネットワーク手数料収益を見ると、Robinhood Chainは7月上旬以降に急速に収益を拡大しています。特に7月中旬から下旬にかけてはBaseを上回る日が多く、ピーク時にはBaseの数倍規模の手数料収益を記録しました。短期間ながら高い手数料収益を生み出していたことが確認できます。 日次ネットワーク手数料収益の比較(出典:Dune Analytics) 一方、日次DEX取引高を比較すると、Robinhood ChainはBaseと同程度、あるいは下回る日も少なくありません。それにもかかわらず、手数料収益ではBaseを上回る場面が多く見られました。 日次DEX取引高の比較(出典:Dune Analytics) その背景を探るためにトランザクション数を見ると、7月中旬以降はBaseと同程度、あるいは上回る日も多く見られます。また、「DEX取引高100万ドル当たりトランザクション数」を比較すると、Robinhood ChainはBaseよりも高い水準で推移しています。つまり、同程度のDEX取引高を生み出すために、より多くのオンチェーントランザクションが発生している構造であることが分かります。前項で確認したように、ローンチパッドで発行されたミームコインの売買が活発だったことが、この特徴の背景にあると考えられます。 DEX取引高100万ドル当たりトランザクション数の比較(出典:Dune Analytics) さらに、1トランザクション当たり平均手数料を見ると、Robinhood Chainは7月中旬から下旬にかけてBaseを大きく上回っています。トランザクション数が多かったことに加え、1件当たりの平均手数料も高い水準で推移したことが、ネットワーク全体の手数料収益を押し上げた要因の一つと考えられます。ミームコイン取引が活発だった時期には、ネットワーク利用の増加などを背景に平均手数料も上昇し、結果として手数料収益の拡大につながった可能性があります。 1トランザクション当たり平均手数料の比較(出典:Dune Analytics) 1トランザクション当たり平均手数料の比較(出典:Dune Analytics) ※日次ネットワーク手数料収益は、ガス使用量とガス価格から算出したネットワーク全体の手数料収益です。シーケンサーやRobinhoodの利益を直接示すものではありません。 ※日次トランザクション数は、成功・失敗の両方のトランザクションを含みます。そのため、実際の成功取引件数とは一致しません。 ※日次DEX取引高は、Robinhood ChainおよびBase上のすべてのDEXを完全に網羅したものではなく、主要DEXを対象に集計しています。 ※「DEX取引高100万ドル当たりトランザクション数」は、同じDEX取引高を生み出すためにどれだけ多くのオンチェーントランザクションが発生したかを示す参考指標です。ネットワークの優劣や効率性を直接示す指標ではありません。 トークン化資産の利用状況 Robinhoodは、Robinhood Chainを株式トークンをはじめとするトークン化資産を支える基盤として位置付けています。しかし、ローンチ初期のオンチェーンデータを見る限り、実際のネットワーク利用を支えているのは、株式トークンなどのRWAよりも、ローンチパッドで発行されたミームコインを中心とする取引です。 トークン化資産残高はローンチ以降一貫して増加しており、7月末には約2,700万ドルまで拡大しました。2026年8月時点では約3,000万ドルに達しています。内訳を見ると株式トークンが大半を占める一方、ETFや米国債、コモディティについても残高が徐々に積み上がっており、取り扱う資産の種類は着実に広がっています。 トークン化資産残高の推移(出典:Dune Analytics) 一方、日次取引高を見ると、株式トークン単体の取引も継続的に行われているものの、ミームコインとのスワップ取引が大きな割合を占める日も多く見られます。現時点では、トークン化資産の取引は拡大しつつある一方で、その利用はミームコイン市場との相互作用に大きく支えられている状況と言えるでしょう。 この結果は、Robinhood ChainがRWA基盤として失敗していることを意味するわけではありません。株式やETFなどのトークン化資産は、発行体や流動性、市場参加者の拡大に時間を要する一方、ミームコインは短期間で利用を集めやすい特徴があります。そのため、ネットワークの立ち上げ期に投機的な取引が利用を牽引する構図は、他のブロックチェーンでも見られる現象です。 トークン化資産の日次取引高(出典:Dune Analytics) ※本章で集計しているトークン化資産は、Robinhoodが発行した株式・ETF・コモディティ・米国債トークンを対象としており、Robinhood Chain上のすべてのRWAを網羅したものではありません。 ※「ミームコイン×株」は、株式トークンとローンチパッド発行トークン(主にミームコイン)のスワップ取引を示しています。株式トークン単体の売買とは区別して集計しています。 Robinhood Chainの現状評価 Robinhood Chainは、株式トークンをはじめとするトークン化資産(RWA)の基盤として発表されました。しかし、ローンチから約1ヶ月間のオンチェーンデータを分析すると、現時点の利用実態は、そのイメージとは大きく異なっています。 TVLやトークン化資産残高は着実に積み上がっているものの、ネットワーク全体の利用を牽引しているのは株式トークンではなく、ローンチパッドを通じて発行されたミームコインです。DEX取引高の多くはミームコイン取引によって構成され、それに伴うトランザクション数の増加がネットワーク手数料収益を押し上げていました。 この状況については、解釈によって評価が分かれるところでしょう。しかし、本レポートでは、この状況を単純に「RWA戦略が機能していない」と評価するのは適切ではないと考えます。なぜならブロックチェーンでは、まず流動性を獲得し、その上にアプリケーションや実需が形成されるケースが少なくありません。EthereumやSolana、Baseなどでも、リテールユーザーの投機需要が初期の流動性を支え、その後のエコシステム拡大につながってきました。今回の分析結果も、Robinhood Chainが同様のプロセスをたどっている可能性を示しているように見受けられます。 実際、Robinhood ChainではBaseと同程度のDEX取引高でありながら、より多くのトランザクションが発生し、ネットワーク手数料収益もBaseを上回る日が多く確認されました。また、オンチェーン分析プラットフォーム「Token Terminal」が公表するネットワーク収益の推移は、本レポートで分析したネットワーク手数料収益の推移とも概ね整合しています。同データによると、Robinhood Chainはローンチ後約1ヶ月(2026年8月時点)で約410万ドルのネットワーク収益を計上しています。 現在の収益水準を単純に年率換算すると約4,900万ドル規模となります。また、この収益ペースが3ヶ月継続したと仮定すると約1,230万ドルとなり、Robinhoodが公表した2026年第2四半期総純収益13.1億ドルの約0.9%に相当します。現時点ではRobinhood全体から見ればまだ小さな事業ですが、ローンチから約1ヶ月という短期間でここまで収益を積み上げた点は注目に値します。 つまり、今回のオンチェーンデータから見えてきたRobinhood Chainの実像は、「RWAチェーン」として完成した姿ではなく、将来の金融サービスを支えるための流動性を獲得し、その流動性をネットワーク収益へ転換しているチェーンというものです。そして、その土台の上で株式トークンなどのトークン化資産を段階的に拡大していく戦略を描いている可能性があります。 金融事業者が独自ブロックチェーンを持つ意味 今回の分析で最も興味深かったのは、金融事業者が独自ブロックチェーンを保有する意味が、オンチェーンデータから少し見えてきたことです。 これまで独自チェーンの意義は、「シーケンサー収益を得られること」と説明されることが少なくありませんでした。しかし、Robinhood全体の売上に対して現在のネットワーク収益は約1%程度と推計されており、現時点ではそれだけで独自チェーンの価値を説明することはできません。 一方で、今回の分析からは別の姿が見えてきました。ブロックチェーンでは、流動性が集まればトランザクションが増え、トランザクションが増えればネットワーク収益が生まれます。Robinhood Chainでは、ミームコインを中心とした投機需要が流動性を生み、その流動性がネットワーク収益へ転換されていました。これは、ネットワークそのものが収益を生み出す金融インフラとして機能し始めていることを示しています。 さらに重要なのは、その流動性をどのように活用するかです。現在はミームコイン取引がネットワーク利用の中心ですが、将来的に株式トークンやETF、未公開株、ステーブルコイン決済、予測市場などが同じネットワーク上へ統合されれば、Robinhood Chainは単なるRWAチェーンではなく、同社が掲げる金融スーパーアプリ全体を支える共通インフラとして機能する可能性があります。 本レポートでは、独自ブロックチェーンの本当の価値は、シーケンサー収益そのものではなく、「流動性を獲得できること」にあると考えます。流動性が集まれば、ネットワーク収益が生まれ、開発者やアプリケーションが集まり、さらに金融サービスの選択肢も広がっていきます。今回の分析から見えてきたのは、Robinhood Chainがまさにその第一段階にあるという姿です。 この視点は、日本の金融業界にも重要な示唆を与えます。今後の競争は、「どの資産をトークン化するか」だけではなく、「どのように流動性を獲得し、その流動性を継続的なネットワーク収益へ転換し、最終的に金融サービス全体へ結び付けられるか」というネットワーク戦略そのものへ移っていく可能性があります。 Robinhood Chainはまだローンチ初期段階にあります。しかし今回のオンチェーンデータは、金融事業者が独自ブロックチェーンを保有する価値は、シーケンサー収益そのものではなく、投機需要によって獲得した流動性を、ネットワーク収益、さらには金融サービスへと段階的に転換していくことにあるという一つの可能性を示しています。 Robinhood Chainが本当に成功したかどうかを判断するのは、まだ時期尚早でしょう。しかし今回のオンチェーンデータからは、「まず流動性を獲得し、その流動性を金融インフラへ育てていく」という一つの可能性が見えてきました。今後、その流動性が本来の目的であるトークン化資産市場へどのように波及し、金融スーパーアプリ全体を支える基盤へ発展していくのか。この点が、Robinhood Chain、そして金融事業者による独自ブロックチェーン戦略の成否を占う重要な評価軸になると考えられます。 免責事項 本レポートは、キリフダ株式会社が情報提供を目的として作成したものです。 本レポートの内容は、人工知能(AI)を活用して生成・編集されています。情報の正確性・完全性については万全を期しておりますが、AIによる生成物であることの性質上、誤りや不正確な情報が含まれる可能性があります。内容については必ずご自身でご確認ください。 本レポートは、特定の金融商品・暗号資産への投資を勧誘・推奨するものではありません。掲載されている情報は、いかなる投資判断の根拠となるものでもなく、投資に関する最終的な決定はご自身の判断と責任においてお願いいたします。 暗号資産への投資には価格変動リスクをはじめとするさまざまなリスクが伴います。投資を行う際は、関連法令・規制を遵守の上、必要に応じて専門家にご相談ください。 © 2026 キリフダ株式会社 All Rights Reserved. References [1] Robinhood, “Robinhood Accelerates Global Expansion With Robinhood Chain Mainnet, Stock Tokens & Agentic Trading” —robinhood.com [2] Robinhood, “Robinhood Chain Launches Public Testnet” —robinhood.com [3] Robinhood, “Robinhood Launches Stock Tokens, Reveals Layer 2 Blockchain and Expands Crypto Suite in EU and US With Perpetual Futures and Staking” —robinhood.com [4] Entropy Advisors, “Robinhood Chain: Network Overview” —dune.com [5] “The Robinhood Trenches” —dune.com [6] Token Terminal, “Robinhood Chain Revenue” —tokenterminal.com [7] キリフダ, “Robinhood Chainの概況とBaseの比較” —dune.com
上場株式などではすでに規制されているインサイダー取引ですが、暗号資産については、これまで法的なインサイダー取引の規制がありませんでした。 しかし、2026年4月10日に金融庁が国会に提出した「金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律案」が同年7月15日に成立し、7月23日に公布されました。これにより、暗号資産におけるインサイダー取引の規制が実現することになります。 参考:金融庁「国会提出法案等」 本記事では、インサイダー取引の概要を解説しながら、暗号資産におけるインサイダー取引の規制の動向について解説します。 Coincheckの無料登録はこちら 目次 インサイダー取引とは インサイダー取引はなぜ規制されているのか 2026年に暗号資産のインサイダー取引が規制予定 これまではJVCEAの自主規制だった インサイダー取引となる暗号資産取引例 暗号資産発行者などの情報 取引所への上場や上場廃止情報 大量売買の情報 インサイダー取引の罰則は金融商品取引法で規定 5年以下の拘禁刑もしくは500万円以下の罰金、または併科 インサイダー取引で得た財産は没収される 法人に対しては5億円以下の罰金 インサイダー取引は証券取引等監視委員会に情報提供窓口がある まとめ:今後の暗号資産のインサイダー取引 インサイダー取引とは インサイダー取引とは、株式の売買において、発行会社や公開買付等の関係者が、決定事実や発生事実、決算情報、そのほか投資家の投資判断に著しく影響を及ぼすものなどの重要事実を知り、その重要事実の公表前に売買を行うことを指します。 出典:証券取引等監視委員会「インサイダー取引規制について」 インサイダー取引規制対象は、主に上場会社についての株式・新株予約権証券・社債のほか、J-REIT・上場インフラファンドがあたります。 出典:金融庁「インサイダー取引規制に関するQ&A」 そのため、後述しますが暗号資産ではこれまでインサイダー取引規制の対象外であり、ETFや多くの投資信託も規制対象外です。 株価指数先物取引などもインサイダー取引規制外となることがありますが、相場操縦規制などの別の規制の対象となることもあります。 インサイダー取引はなぜ規制されているのか 出典:金融庁「インサイダー取引規制の趣旨」 インサイダー取引の規制は、一般投資家の公正性・健全性に対する信頼を確保するために行われています。 インサイダー(insider)とは、直訳すると内部者や部内者という意味で、インサイダー取引では会社の内部者や部内者という文脈で用いています。 会社の内部者や関係者(インサイダー)は、一般の投資家よりも当該する事業に詳しく、株式市場等において有利な投資行動ができるため、市場の公正性・健全性を著しく害してしまうのです。そのため、インサイダー取引は規制されています。 2026年に暗号資産のインサイダー取引が規制予定 これまで、暗号資産市場ではインサイダー取引の法的な規制は行われていませんでした。 2026年4月に国会へ提出されたこの改正法案は、同年7月15日に成立し、7月23日に公布されました。金融庁の説明資料では「暗号資産のインサイダー取引規制を整備する」とされており、これに基づいて規制が整備されることになります。 「罰則は、上場有価証券等と同様に、5年以下の拘禁刑若しくは500万円以下の罰金又は併科とする」とされており、暗号資産のインサイダー取引にも罰則が設けられます。 出典:金融庁「金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律案 説明資料」 これまではJVCEAの自主規制だった 暗号資産市場においては、これまで一般社団法人日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)によるインサイダー取引の自主規制が行われていました。 JVCEAによる自主規制は「暗号資産交換業に係る暗号資産関係情報の管理体制の整備に関する規則・ガイドライン」により確認することができます。 参考:JVCEA「暗号資産交換業に係る暗号資産関係情報の管理体制の整備に関する規則・ガイドライン」 なお、金融庁の「暗号資産に関連する制度のあり方等の検証 ディスカッション・ペーパー」でも記載のある通り、自主規制による法や規則の執行(エンフォースメント)と、法令によるエンフォースメントの実効性は異なる点には留意が必要でしょう。 参考:金融庁「暗号資産に関連する制度のあり方等の検証 ディスカッション・ペーパー」 インサイダー取引となる暗号資産取引例 暗号資産のインサイダー取引は、「上場有価証券等のインサイダー取引規制の枠組みをベースに、『対象暗号資産』について、『重要事実』に接近できる特別の立場にある者(インサイダー)が、当該事実の公表前に、売買等を行うこと」が禁止されるとされています。 簡潔には公開されていない重要な事実を知ったうえで暗号資産を取引することと考えるとよいでしょう。 出典:金融庁「金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律案 説明資料」 下記の金融庁の資料を基に、実際に規制される取引の一例を解説します。 暗号資産発行者などの情報 暗号資産の発行者が解散するなどの未公開情報をもとに売買を行うと、暗号資産のインサイダー取引として扱われる見込みです。 暗号資産の発行者というと表現は曖昧とも取れますが、基本的には発行者や管理者における立場が存在しなくなると、暗号資産の価格は下落する傾向にあります。 そのため、公表前の「暗号資産発行者等に関する重要事実」をもとに暗号資産を売買すると、インサイダー取引規制の対象となりえるでしょう。 取引所への上場や上場廃止情報 暗号資産において、大手の取引所への上場は価格の大幅変動を受けやすい事例です。 特に、上場する暗号資産が他の大手の取引所に上場していないときほど影響が出やすい傾向にあるといえるでしょう。 また、上場廃止に関しても重要な情報であるため、「暗号資産取引業者に関する重要事実(暗号資産の取扱開始・中止等)」として規制の対象となる見込みです。 大量売買の情報 暗号資産の大量売買も、暗号資産市場において大きな価格の変動をもたらす事象です。 暗号資産のインサイダー取引規制においては、「大量売買を行う者に関する重要事実」とされており、大量売買の基準は「政令で発行済暗号資産の20%以上の売買等を定める予定」とされています。 インサイダー取引の罰則は金融商品取引法で規定 暗号資産ではなく、これまでの株式等におけるインサイダー取引に関しては、金融商品取引法において罰則や規制の内容等が規定されています。 暗号資産に関するインサイダー取引の規制は、改正法により「改正金商法第171条の7~第171条の10」として新設されており、2026年7月23日の公布から1年以内に政令で定める日から施行される見込みです。具体的には、遅くとも2027年7月22日までに施行されると考えられます(政令の内容によって時期が前後する可能性があります)。 出典:金融庁「金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律案 説明資料」 暗号資産に関する罰則の具体的な運用はまだ施行されていないため、ここでは株式等における従来のインサイダー取引の罰則を紹介します。 5年以下の拘禁刑もしくは500万円以下の罰金、または併科 インサイダー取引規制を違反した場合、5年以下の拘禁刑に処せられるか、500万円以下の罰金、またはこれらが併科されます。 「金商法第197条の2」により規定されており、刑事罰となります。 参考:証券取引等監視委員会「JASDAQ Investors Journal Vol.107」 インサイダー取引で得た財産は没収される 「金商法第198条の2」によれば、インサイダー取引で得た財産は没収することも規定されています。没収できない場合は追徴となります。 参考:証券取引等監視委員会「JASDAQ Investors Journal Vol.107」 法人に対しては5億円以下の罰金 法人の役職員が、法人の業務や財産に関してのインサイダー取引を行った場合は、法人に対しても5億円以下の罰金刑を科す両罰規定が、「金商法第207条」で定められています。 参考:証券取引等監視委員会「JASDAQ Investors Journal Vol.107」 インサイダー取引は証券取引等監視委員会に情報提供窓口がある 刑事罰の対象となるインサイダー取引の事実を知った際には、「証券取引等監視委員会の情報提供窓口」に情報提供を行うことができます。 市場の公正性・健全性のために、インサイダー取引を目にした、耳にした際は、情報提供を検討してもよいでしょう。 まとめ:今後の暗号資産のインサイダー取引 これまで、暗号資産のインサイダー取引は規制されていませんでしたが、2026年7月の法改正により規制の枠組みが整いました。今後、公布から1年以内をめどに施行される見込みです。 日本での健全な暗号資産市場を形成しつつ、成長やイノベーションにつながることが望まれるでしょう。
ブロックチェーンには、「性能(scalability)・安全性(security)・分散性(decentralization)」の3つが同時に成立しないというトリレンマが存在します。 ブロックチェーンのトリレンマとはどういうものなのか、またユーザーとしてブロックチェーンのトリレンマをどう意識すればよいのかを詳しく解説していきます。 また、事前知識として、トリレンマとは三者択一(3つのうち1つは捨てなければいけない)という言葉で、二者択一のジレンマ(2つのうち1つは捨てなければいけない)に似たものということを覚えておきましょう。 Coincheckの無料登録はこちら 目次 ブロックチェーンのトリレンマとは 京都大学が「ブロックチェーンのトリレンマを表現する数式を発見」 ブロックチェーンのトリレンマの要素 性能・スケーラビリティ 安全性・セキュリティ 分散性 製造業のQCD(トリレンマ)が類似の概念 ユーザーからみたトリレンマの重要性 ブロックチェーンのトリレンマが発生する理由 ブロックチェーンのトリレンマを克服する取り組み レイヤー2ソリューション シャーディング コンセンサスアルゴリズムの変更 ブロックチェーンのトリレンマに関するまとめ ブロックチェーンのトリレンマとは ブロックチェーンのトリレンマとは、ブロックチェーンにおいて性能(scalability)・安全性(security)・分散性(decentralization)が3つ同時に成立することはなく、同時には2つずつしか成立しないという経験則です。 例えば、性能(スケーラビリティやスループット)が高いブロックチェーンでは、安全性(セキュリティ)か分散性のどちらかしか高められないといったものです。 実際に性能が高いブロックチェーンでは、プライベート型のブロックチェーンのような形を取り、安全性(セキュリティ)は高いものの分散性が低いことが多いです。 京都大学が「ブロックチェーンのトリレンマを表現する数式を発見」 これまで、ブロックチェーンのトリレンマは経験則的には正しいといえるものの、トリレンマを証明・表現することはされていませんでした。 しかし、京都大学の研究グループが「ブロックチェーンのトリレンマを表現する数式を発見―性能・安全性・分権性のうち2つだけが成立することを立証―」という研究成果を発表しました。 同研究は2024年6月5日に、国際学術誌「IEEE Access」掲載され、ブロックチェーンのトリレンマに関する数理的な表現が公開されています。 引用:京都大学 ブロックチェーンのトリレンマの要素 ブロックチェーンのトリレンマは「性能(scalability)・安全性(security)・分散性(decentralization)」の三要素により構成されています。 それぞれの概念を詳細に解説します。 性能・スケーラビリティ ブロックチェーンの性能とは、スケーラビリティやスループット力を指します。 ブロックチェーンの性能を測るためには、「TPS」などの指標が使われることが多いです。TPSとは、「Transactions Per Second」の略で、一秒間あたりに処理可能な取引(トランザクション)の数を示しています。 ブロックチェーンにより、一秒間あたりに処理可能な取引数、つまりTPSには差があり、ブロックチェーンの性能として注目されます。 また、単純な取引処理件数だけでなく、1ブロックに書き込めるデータ量の上限などもあります。ブロックチェーンの性能をより細かく考える場合、基本的には1ブロックあたりに処理できるデータ量と、どれだけの速度で1ブロックが生成可能かを考えればよいです。 安全性・セキュリティ 安全性・セキュリティが最も重視される点では、トランザクション履歴、つまりブロックチェーンが改ざんされないかということです。 ブロックチェーンの安全性・セキュリティは、一般的にブロックチェーンへの計算難易度と分散性に依存します。 なお、安全性・セキュリティにおいて分散性は重視されますが、分散性が重要なのはパブリックチェーンにおける場合です。プライベートチェーンでは、安全性・セキュリティを高めるためには、分散性はあまり重要ではないとも言えます。 そのため、ブロックチェーンのトリレンマにおける安全性・セキュリティでは、ブロックチェーンやそれを取り巻く環境のアルゴリズム的な安全性・セキュリティの高さや、全体的なエコシステムの強固さと考えると良いでしょう。 分散性 ブロックチェーンの分散性とは、多くのノードやマイナー、バリデータなど、ブロックチェーンを維持するユーザーが多数、多くの地域にいることを指します。 ブロックチェーンの分散性が高いと、不正なデータ改ざんへの耐性が高くなります。 分散性が低下することで発生する一般的なトラブルとしては、51%攻撃などが挙げられます。 また、ブロックチェーンを維持するユーザーが特定の地域等に集中していると、なんらかの地政学リスクが生じる可能性もあるでしょう。 製造業のQCD(トリレンマ)が類似の概念 ブロックチェーンのトリレンマに類似する概念では、「製造業のQCD(トリレンマ)」が挙げられます。 製造業のQCDとは、「Quality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期)」の頭文字をとったもので、これら3つの要素は同時に高レベルに達成することができないといわれています。 ブロックチェーンのトリレンマというと体感的にわかりにくい方も多いかもしれませんが、製造業における類似のトリレンマに当てはめて考えることで、ブロックチェーンのトリレンマに関しての理解が進むでしょう。 ユーザーからみたトリレンマの重要性 ブロックチェーンのトリレンマは、暗号資産の取引やブロックチェーンを利用するユーザーにとって、取引のしやすさやブロックチェーンの持続性において重要です。 ブロックチェーンのトリレンマとは、先ほどの通り「性能・安全性・分散性」のうち、2つしか同時に達成しにくいというものです。 例えば、高額な資金量を確実に決済したい場合、着実な送受金などの信頼性を重視したいため、「性能」よりも「安全性・分散性」を重視することになります。その場合、選択できるブロックチェーンはビットコイン(BTC)などになるでしょう。 反対に、複雑なスマートコントラクトを処理したい場合、分散性よりも「性能・安全性」を重視することとなり、イーサリアム(ETH)を選択するといったようなものです。 このように、ブロックチェーンのトリレンマは、利用するユーザーの間でも、ある程度無意識下では意識されるような概念であるため、より合理的・効率的にブロックチェーンを利用する上では、ある程度重要であるといえるでしょう。 ブロックチェーンのトリレンマが発生する理由 ブロックチェーンのトリレンマは、ブロックチェーンにおいて1秒間に処理できるトランザクションの数や、データ量に限りがあることで発生します。 ブロックチェーンにはスケーラビリティ問題を解決するために、単位時間あたりに処理可能な取引数を引き上げようとする試みが多く存在します。 しかし、ブロックチェーンの性能を引き上げると1ブロックあたりのデータ量が増加したり、取引承認に必要な計算力が大きくなってしまったりします。その結果として、参加できるノードやバリデータ、マイナーなどのブロックチェーンを維持するユーザーの参入障壁が上がり分散性が低下したり、ブロックチェーンのセキュリティ自体が低下してしまうことがあります。 ブロックチェーンのトリレンマを克服する取り組み ブロックチェーンのトリレンマは、ブロックチェーンにおいて避けられない問題ですが、トリレンマを克服する取り組みも行われています。 レイヤー2ソリューション レイヤー2ソリューションは、ブロックチェーンのトリレンマが重視されるレイヤー1ブロックチェーンに対して、別の場所で取引処理などを行ってまとめた結果を書き込むようなソリューションです。 主にイーサリアムなどで活発な取り組みであり、ArbitrumやOptimismなどが著名です。 レイヤー2ソリューションのメリットとして、元のレイヤー1ブロックチェーンへの大規模な変更を行わず、レイヤー1ブロックチェーンの処理を減らすことでスケーラビリティ(性能)を向上させることができるといった特徴があります。 シャーディング シャーディングとは、ブロックチェーンの処理を分割して行う仕組みです。 ブロックチェーン全体を細かく分割して取引処理することで、トランザクションを並列処理することが可能になります。 コンセンサスアルゴリズムの変更 ブロックチェーンのトリレンマが生じた場合、コンセンサスアルゴリズムの変更も解決手段のひとつです。 ビットコインやイーサリアムも、トランザクション処理の仕組みは定期的に変更されることがあり、スケーラビリティ問題を中心としてトリレンマ克服の取り組みが随時試みられています。 ブロックチェーンのトリレンマに関するまとめ ブロックチェーンのトリレンマは、暗号資産を取引するユーザーが知らず知らずのうちに意識している概念です。 今後のブロックチェーン関連の成長を占う上でも欠かせない概念であるため、ブロックチェーンのトリレンマを意識して、ブロックチェーン関連の動向に注目しても良いのではないでしょうか。
フラクショナルNFTは、高額になりやすい1つのNFTの持ち分を、複数人で分け合って取引できるしくみです。 仕組みや従来型NFTとの違い、メリットとリスク、活用例について、本記事でわかりやすく解説します。 Coincheckの無料登録はこちら 目次 フラクショナルNFTとは フラクショナルNFTの価格の考え方は? フラクショナルNFTの仕組み NFTを分割する フラクショナルNFTを統合する 権利の範囲 フラクショナルNFTのメリット・従来型NFTの違い 購入のしやすさや流動性が向上する NFTの価値の判定がしやすくなる クリエイター収益源の増加 分割を統合することができる 区分所有を効率的に管理できる フラクショナルNFTのデメリットやリスク 法的な整備が整っていない 国境を越えた場合の規制の違い スマートコントラクトの脆弱性 フラクショナルNFTが活用できる場面 高額なアートや芸術作品 不動産 RWA的な動産 フラクショナルNFTの実例 CryptoPunks NOT A HOTEL PleasrDAO フラクショナルNFTのまとめ フラクショナルNFTとは フラクショナルNFT(Fractional NFTs)とは、1つのNFTの持ち分を複数人が分け合って保有・取引できるしくみのことです。部分NFTや分割型NFTとも呼ばれ、高額になりやすい1点もののNFTに、より少ない金額から関与しやすくする考え方です。 分割の具体的な方法はプロジェクトごとに異なり、多くはスマートコントラクトを用います。具体的な流れは「フラクショナルNFTの仕組み」の箇所で詳しく解説します。 従来型の1点ものNFTと比べると、付随する権利の範囲や持分の意味合いは大きく異なり、持ち分の比率やプロジェクトの設計によって権利が整理されます。 売買の大まかな流れは似ていることもありますが、取引される単位や利用するマーケット・サービスは異なることが多いです。 フラクショナルNFTの価格の考え方は? フラクショナルNFTの価格の考え方は、「1つのフラクショナルNFTの価格×分割数」で算定することができます。 しかし、全てのフラクショナルNFTがその価格で市場で売却できるとは限らないため、実際の価格は「1つのフラクショナルNFTの価格×分割数」よりも小さくなると考えたほうが適切です。 フラクショナルNFTの仕組み フラクショナルNFTとは分割されたNFTで、基本的な仕組みや売買の方法はNFTと同様です。 一方で、フラクショナルNFT特有の仕組みがいくつか存在するため、一般的な仕組みを解説します。 NFTを分割する フラクショナルNFTを作成するには、何らかのスマートコントラクトを用いてNFTを分割する必要があります。 一般的には、NFTをスマートコントラクト上に保管したうえで、持ち分を表すトークンを発行することで、NFTを分割してフラクショナルNFTとします。 フラクショナルNFTを統合する フラクショナルNFTは、一般的にNFTに対してすべてのフラクショナルNFTを集めることで、元々の統合されたNFTに戻すこともできます。 ただし、あくまでもこれは理論的に可能というだけで、何千、何万と分割されたフラクショナルNFTをすべて買い集めることは困難であるため、フラクショナルNFTの規模感によるといった前提は必要です。 また、すべてのフラクショナルNFT所有者が売却・譲渡に同意する必要もあることが一般的です。 権利の範囲 フラクショナルNFTは、元々のNFTが有する権利がすべて分割されているとは限りません。 フラクショナルNFTのメリット・従来型NFTの違い フラクショナルNFTは従来型のNFTを分割したNFTで、場面によりNFTの利便性を向上させることができます。 フラクショナルNFTのメリットと、従来型NFTとの違いを解説します。 購入のしやすさや流動性が向上する 従来型のNFTは分割して所有することができず、例えば人気のNFTなどは高額になるため、購入がしにくいうえに売却時もスムーズではないことが一般的です。 一方でフラクショナルNFTは分割されていることから一小口が少額になるため、購入のしやすさや流動性が向上します。 NFTの価値の判定がしやすくなる フラクショナルNFTは分割されている結果、流動性が向上するため、部分部分への価格が適宜つきやすく、NFTの価値が判定しやすくなります。 もちろん、全てのフラクショナルNFTが同時期に売却されれば需要と供給の問題で価値は下落しますが、フラクショナルNFTが想定される使い方をされていれば、価値判定には有用です。 クリエイター収益源の増加 高額なNFTを販売しているクリエイターは、NFTが高額であるがゆえに売却できるタイミングも限られるでしょう。 フラクショナルNFTを用いることで、高額なNFTを分割して市場に供給できるため、参入者が増加している局面では、フラクショナルNFTを用いることでクリエイターの収益源が増加します。 分割を統合することができる フラクショナルNFTはその名の通り分割NFTですが、一般的には全てのフラクショナルNFTを集合させることでNFTを統合することが可能です。 そのため、何らかの理由によりフラクショナルNFTを従来型のNFTに戻したい需要にもこたえることができます。 区分所有を効率的に管理できる 区分所有には制度的な不都合や手続きの煩雑さが伴いますが、フラクショナルNFTを用いてブロックチェーン上で権利管理をすることで、区分所有を効率的に管理することができます。ただし、トークンを保有することで登記上の所有権が移るわけではありません。 フラクショナルNFTのデメリットやリスク フラクショナルNFTには、主に法整備や国境を越えた場合の規制の違い、スマートコントラクトの脆弱性がある可能性など、様々なデメリットやリスクが存在します。 それぞれ詳しく解説していきましょう。 法的な整備が整っていない フラクショナルNFTに限らず、NFTや暗号資産、ブロックチェーンに関連する法整備は十分とは言えない状況であるため、フラクショナルNFTに何らかの法的なリスクが発生する可能性があります。 フラクショナルNFTの持ち分を保有しても、元々のNFTが有する権利がそのまま持ち分に応じて分割されるとは限りません。何が認められるかは、スマートコントラクトの仕様や利用規約によって決まります。 国境を越えた場合の規制の違い 先述の通りブロックチェーンに関する規制は不十分であるため、フラクショナルNFTが国境を越えて所有された場合、規制や権利の範囲がことなり、フラクショナルNFTに付随する権利が行使できなかったり、規制が行われたりする可能性があります。 フラクショナルNFTを所有し、なんらかの権利を使いたい場合は、自身に適用される国や地域の法律を一度確認する必要があります。 スマートコントラクトの脆弱性 フラクショナルNFTはスマートコントラクトにより分割されますが、スマートコントラクトに脆弱性がある可能性もあるでしょう。 フラクショナルNFT自体が、従来型NFTと比較して新しい技術です。そのため、フラクショナルNFTに関連するスマートコントラクトの脆弱性などはまだ十分に対策・検証されているとはいいにくく、なんらかの脆弱性が発現する可能性も否定できません。 フラクショナルNFTが活用できる場面 フラクショナルNFTは分割可能なNFTという性質上、比較的高額になりやすいアート作品や不動産、RWAなどに活用できると考えられています。 どのような場面で特に活用が期待できるかを解説します。 高額なアートや芸術作品 高額なアート・芸術作品は、億単位以上の価格がつけられることがあります。 個人投資家の範囲では投資が難しいジャンルですが、それらに紐づくNFTが分割されることにより、ある程度手が届きやすい価格となり、投資が活発化する可能性があるでしょう。 また、分割して保有できることにより、部分部分の流動性が向上し、より価格反映が密になることが想定されます。 不動産 不動産は区分所有に関する法規制が複雑であるため、フラクショナルNFTとして扱うことに比較的適しているものだといえるでしょう。 似たような概念では不動産のREITなどがありますが、REITは実際の所有権には結びついておらず、不動産から得られる利益を受け取れる仕組みです。 不動産をフラクショナルNFTで扱う場合、不動産のREITと似た構造になることが多いと考えられますが、より規模や案件を絞った投資などに活用できる可能性があります。ただし、不動産から生じる収益の分配を伴う場合、設計によっては金融商品取引法などの規制対象となる可能性があります。 RWA的な動産 RWAとは「Real World Asset(リアルワールドアセット)」の略称で、現実にある資産をブロックチェーン上でトークンにしたものです。 現実にある資産をトークン化したものですから、基本的には高額になることが一般的です。また、現実の資産であるため、それを物理的に分割することは困難であるため、フラクショナルNFTを用いることで投資が活発化される可能性があります。 フラクショナルNFTの実例 フラクショナルNFTはすでに一部のNFTやNFTプロジェクトにおいて、概念的なものも含めて実装されています。 これまで実施されたフラクショナルNFTの実例を解説します。 CryptoPunks CryptoPunksは、ひとつのNFTが数千万円〜数億円になることもあるアート系のNFTです。 イーサリアムブロックチェーン上で発行された最古のNFTであるため、NFTコレクターからの需要が高いです。 CryptoPunks(クリプトパンクス)とは?NFTの特徴や過去の高額取引、将来性について解説 Coincheck NOT A HOTEL NOT A HOTELとは、別荘やホテルなどの施設の宿泊権利を分割してNFT化しています。 NFTを分割したフラクショナルNFTではありませんが、RWAの権利を分割化したNFTであるため、フラクショナルNFTとも表現できるプロジェクトといえるでしょう。 NOT A HOTELとは?NFTの特徴、購入方法や使い方について解説 Coincheck PleasrDAO PleasrDAOとは、DogeのNFTのような有名なNFTを共同購入・共同所有するDAOです。 保有しているNFTをフラクショナルNFTとして流通させており、高額NFTのフラクショナルNFT化が試みられています。 フラクショナルNFTのまとめ フラクショナルNFTは一見難しそうな概念ですが、基本的には「1つのNFTの持ち分を、スマートコントラクトなどで複数人が分け合う」と捉えるとよいです。 フラクショナルNFTの機能は分割された従来型NFTであるため、フラクショナルNFTに対して何らかのメリットを感じた場合、フラクショナルNFTを利用してみても良いかもしれません。
ブロックチェーンやDAO(分散型自律組織)に触れていると、ガバナンストークンという言葉を見かける人は多いでしょう。 ガバナンストークンはブロックチェーンやDAOの自治、運営を決定するための暗号資産で、ガバナンストークンを備えたプロジェクトでは欠かせない存在です。 本記事では、ガバナンストークンの概要や特徴、仕組み、メリットやデメリットをわかりやすく解説します。 Coincheckの無料登録はこちら 目次 ガバナンストークンとは ガバナンストークンの特徴・仕組み 投票権などの意思決定が行える 取引所などで売買ができる ガバナンストークンとネイティブトークンの違いとは ガバナンストークンのメリット プロジェクトの意思決定に参加できる 保有による特典・利益が得られる場合がある インターネット上で誰でも参加できる ガバナンストークンのデメリット トークンが初期ホルダーなどにより独占される可能性がある プロジェクトの暗号資産とは別の値動きになることがある 投票結果の合理性は担保されない ガバナンストークンの代表銘柄 マスクネットワーク(MASK) エイプコイン(ApeCoin/APE) アクシーインフィニティ(AXS) メイカー(MKR) ガバナンストークンに関するよくある質問 Q. ガバナンストークンとは何ですか? Q. ガバナンストークンとユーティリティトークンの違いは何ですか? Q. ガバナンストークンは誰でも買えますか? ガバナンストークンに関するまとめ ガバナンストークンとは ガバナンストークンとは、主にブロックチェーンやDAO(分散型自律組織)などに対して、プロジェクトの投票権・議決権となる暗号資産のことをいいます。 ガバナンス(Governance)とは、組織の成長や目標達成を行うための統治といった意味合いを持っており、ガバナンストークンは名前の通り、ブロックチェーンやDAO等のガバナンスを行うトークン(暗号資産)です。 既存の金融システムでいうと、株による議決権に似た性質を持っています。 ガバナンストークンの保有量が多ければ多いほど、意思決定力が高くなります。 ガバナンストークンの特徴・仕組み ガバナンストークンとは、先ほどの解説の通り、ブロックチェーンやDAO等での投票権・議決権となる暗号資産です。 ガバナンストークンのもつ特徴や仕組みを解説します。 投票権などの意思決定が行える ブロックチェーンやDAOは、基本的には自律分散的に稼働しているといえます。そのため、ブロックチェーンやDAOの変更やルールの追加などを行うには、ユーザー間での合意を形成する必要があります。 ビットコインなど、ガバナンストークンが存在しないブロックチェーンでは、マイナーやコミュニティなどでの合意形成によりルール変更が行われます。 一方で、ガバナンストークンを用いたプロジェクトの場合は、ガバナンストークンの保有量により合意形成が行われるといった仕組みを採用していることが特徴です。 ガバナンストークンの保有量が多いほど決定権が大きく、例えば一人がガバナンストークンを過半数保有している場合、一人でプロジェクトの変更等が行えることが一般的です。 取引所などで売買ができる ガバナンストークンは、通常の暗号資産(ネイティブトークン)と同様、暗号資産取引所などでの売買ができます。 ガバナンストークンに紐づくプロジェクトに注目が集まると、ガバナンストークンの価値が上がる傾向にあるといえるでしょう。 そのため、通常の暗号資産(ネイティブトークン)がプロジェクト全体のエコシステム等に関連して注目される性質と若干異なり、ガバナンストークンは株式的な性質を持つともいえます。 ガバナンストークンとネイティブトークンの違いとは プロジェクトの決定権を持つ暗号資産は、先ほどの説明の通りガバナンストークンと表現されます。 反対に、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの、純粋にブロックチェーン上のトークンとして存在する暗号資産を、「ネイティブトークン」と表現することがあります。 ネイティブトークンはブロックチェーンのエコシステム全体に関わり、手数料の支払いや、マイニングやステーキングなどのブロックチェーン維持への報酬として使われます。 ビットコイン(BTC)が代表例ですが、BTCというネイティブトークンそのものには、ガバナンストークン的な決定権の機能は必ずしも備わっているわけではなく、ネットワーク維持者による意思決定が一般的だといえます。 ガバナンストークンのメリット 株式の議決権のような機能を持つガバナンストークンには、「プロジェクトの意思決定に参加できる」「保有による特典・利益が得られる場合がある」「インターネット上で誰でも参加できる」といったメリットが存在します。 それぞれ詳しく解説します。 プロジェクトの意思決定に参加できる ガバナンストークンは、ガバナンストークンに紐づくプロジェクトの注目度や利用度によって価格が変動する傾向にあります。 そのため、ガバナンストークンを持ち、プロジェクトの意思決定に参加することで、ガバナンストークンの価値の向上につながる場合があります。 ガバナンストークンを保有していればプロジェクトの意思決定に関わりやすいことは、メリットのひとつでしょう。 保有による特典・利益が得られる場合がある ガバナンストークンを保有している場合、プロジェクトから発生する利益や何らかの特典が得られる場合があります。 DAOとして稼働しているプロジェクトは、プロジェクトを利用する際に手数料がかかることが多く、その手数料はガバナンストークンの保有者に還元されることがあります。 ガバナンストークン保有量が多いほど、利益の分配も大きくなる傾向にあります。 インターネット上で誰でも参加できる ガバナンストークンによる投票等の意思決定は、条件等を満たす保有者であればインターネット上で誰でも参加することができます。 既存の株式等による議決は場所や時間による制限を受ける場合があるため、投票や議決における自由度の高さといったメリットがあります。 ガバナンストークンのデメリット ガバナンストークンには多くのメリットがありますが、同時にデメリットも存在します。 ガバナンストークンのもつデメリットを解説します。 トークンが初期ホルダーなどにより独占される可能性がある ガバナンストークンの分配は、ネイティブトークンのようにマイニング等で分配されず、初めはプロジェクトの創立者などが保有することがあります。 その後、資金調達としてガバナンストークンを販売する流れとなることが一般的ですが、プロジェクトの初期に関わった人が、ある程度ガバナンストークンを独占する可能性があります。 ガバナンストークンが独占されると、決定権が分散しないといったデメリットが発生します。 プロジェクトの暗号資産とは別の値動きになることがある ガバナンストークンはあくまでもプロジェクトの決定権となる暗号資産であるため、プロジェクト自体で使われる暗号資産とは別物となる場合が一般的です。 そのため、プロジェクトで使われる暗号資産とガバナンストークンの値動きは連動しないこともあり、それぞれが別の値動きとなる予測のしにくさといったデメリットもあります。 投票結果の合理性は担保されない ガバナンストークンは、あくまでも多く保有している人の意思決定が優先されます。 そのため、ガバナンストークンを用いて行った投票の結果が、ブロックチェーンやDAOなどのプロジェクトに対する合理性を欠く可能性があります。決定権を人間が持つため、エコシステムとしての最適解を導くのではなく、個人としての経済的メリットが追及される可能性が否定できないからです。 ガバナンストークンの代表銘柄 ガバナンストークンはこれまで数多く登場しています。 代表的なガバナンストークンの例と、それぞれの暗号資産の特徴を紹介します。 マスクネットワーク(MASK) 暗号資産マスクネットワーク(MASK)とは、X(旧Twitter)やInstagramのようなWeb2的なSNS上でWeb3サービスを扱えるMask Network上で使われる暗号資産です。 暗号資産マスクネットワーク(MASK)は同プロジェクトのガバナンストークンとして使うことができます。 暗号資産(仮想通貨)MASKとは?SNSを匿名化するプロジェクトの将来性を解説 Coincheck エイプコイン(ApeCoin/APE) 引用:Yuga Labs エイプコイン(APE)とは、ApeCoin DAOでのガバナンストークンとして使える暗号資産です。 有名NFTプロジェクトであるBAYC(Bored Ape Yacht Club)などを手掛けるYuga Labsとの関係が深く、Yuga Labsの公式サイトでは「WE RUN ON ApeCoin(エイプコインの上で稼働する※意訳)」との記載があります。 エイプコイン(ApeCoin/APE)とは?特徴・将来性・購入方法を解説 Coincheck アクシーインフィニティ(AXS) 暗号資産アクシーインフィニティ(AXS)とは、NFTゲーム「Axie Infinity」で使われるガバナンストークンです。 同NFTゲームの開発や運営に関する方針決定に使用することができるほか、ステーキングやゲーム内マーケットなどで使用することができます。 Axie Infinity(アクシーインフィニティ)とは?始め方や暗号資産AXSの特徴も解説! Coincheck メイカー(MKR) 暗号資産メイカー(MKR)とは、暗号資産担保型ステーブルコインを発行するDeFiプロジェクト「MakerDAO」のガバナンストークンです。 「MakerDAO」では、イーサリアムなどの暗号資産を担保として1DAI=1米ドルを目標価格として設定する暗号資産ダイ(DAI)を発行することができます。 暗号資産メイカー(MKR)は、このMakerDAOのガバナンストークンとして機能しており、暗号資産ダイ(DAI)はCoincheckでも購入することができます。 ※Dai(DAI)は1DAI = 1米ドルを目標価格として設定しており、実際に1米ドル付近で価格が推移していることから、暗号資産(仮想通貨)型ステーブルコインと認識されていますが、1DAI = 1米ドルの価値を保証するための原資産が確保されているものではなく、相場の変動等により目標価格に対して大きく下落する可能性があります。 暗号資産(仮想通貨)メイカー(Maker/MKR)とは?特徴や将来性、DAIとの関係についてわかりやすく解説 Coincheck ガバナンストークンに関するよくある質問 Q. ガバナンストークンとは何ですか? A. ガバナンストークンとは、ブロックチェーンやDAOのプロジェクトに対して決定権をもつ暗号資産です。 株式の議決権のような機能を持っている暗号資産ともいえるでしょう。 普通選挙のように一人一票ではなく、ガバナンストークンを持っていれば持っているほど投票権が強くなります。 Q. ガバナンストークンとユーティリティトークンの違いは何ですか? A. ユーティリティトークンとは、ブロックチェーン上で提供されるサービスの使用権や参加権としての暗号資産です。 ガバナンストークンもブロックチェーンやDAO、DAppsへの投票権、つまりはコミュニティへの参加権としても解釈できるため、ガバナンストークンはユーティリティトークンの一種とする場合もあります。 Q. ガバナンストークンは誰でも買えますか? A.取引所などに上場していれば、口座を開設して購入できます。 取り扱う銘柄は取引所によって異なるため、購入したいガバナンストークンを扱っているかを確認しましょう。投票への参加や特典の受け取りは、銘柄ごとに決められた条件によって変わります。 ガバナンストークンに関するまとめ ガバナンストークンは、ブロックチェーンやDAOなどへの決定権を持ち、コミュニティやエコシステムの維持に欠かせない暗号資産です。 自分が気になったり、注目したりしているガバナンストークンを保有することで、ブロックチェーンなどのコミュニティの一員となれるため、Web3時代の体験ができるでしょう。 Coincheckでもいくつかのガバナンストークンの取り扱いがあるため、気になる方は他の記事もチェックしてみてください。
ライトコイン(LTC)は、高速な決済を目指して開発された暗号資産(仮想通貨)です。実用性の高さから海外では決済サービスだけではなく、実店舗での利用が進んでいます。本記事では、ライトコインが期待される理由や注目のニュースについて触れていき、ライトコインの将来性について解説していきます。 Coincheckの無料登録はこちら 目次 ライトコイン(LTC)の将来性 デジタルシルバーの立ち位置の確保が鍵 ライトコイン(LTC)の特徴 ライトコイン(LTC)の今後を左右するニュース リップル社出資のFlare Networks「ライトコインの統合」を発表 ETF承認が期待されている 機関投資家や大手金融機関からの注目が高まっている BitPay(ビットペイ)で最も利用されている ライトコインの将来性に関する注意点 ライトコイン(LTC)の優位性が薄れている 技術革新のスピードが遅い 時価総額ランキングが下がっている ライトコイン(LTC)を購入するならCoincheckで ライトコイン(LTC)の将来性 ライトコイン(LTC)はスケーラビリティ問題を改善し、ビットコイン(BTC)と比較して約4倍の決済速度を実現しています。すでに海外では、BitPay(ビットペイ:米国の暗号資産決済サービス)などの大手決済サービスだけでなく、実店舗での利用が広がっています。 また、ライトコインの現物ETF承認も、将来性が期待される理由です。現物ETFが承認されれば、多くの投資家たちがライトコインを購入でき、価値の上昇が期待されます。 デジタルシルバーの立ち位置の確保が鍵 ライトコイン(LTC)は、実用性と流動性が評価され「日常的な決済や送金ができる資産:デジタルシルバー」と比喩されています。ライトコインの将来性は、デジタルゴールドと呼ばれるビットコイン(BTC)に次ぐポジションを確保し続けられるかが鍵となるでしょう。 ビットコインは暗号資産業界でも独自の地位を確立し、多くの投資家から愛される存在となりました。ライトコインがコンセンサスアルゴリズムであるPoWを採用する通貨としてポジションを確保できれば、脚光を浴び続けられる可能性があるでしょう。 ライトコイン(LTC)の特徴 ライトコイン(LTC)の特徴は、ビットコイン(BTC)のスケーラビリティ問題が改善されていることです。「Segwit(セグウィット)」と呼ばれる技術でブロックサイズの圧縮を実現し、ブロックの生成速度(ブロックタイム)をビットコインと比較して約4倍にしました。 くわえて、Segwitの導入により、ライトニングネットワーク(ブロックチェーンの外で取引を行うオフチェーン技術)を可能にしています。 また、セカンドレイヤー(Layer2)にも注目です。ライトコインでは、2021年9月にセカンドレイヤー「OmniLite」が実装されました。OmniLiteでは、ステーブルコインなどの独自トークンやNFTを発行できます。 ライトコイン(LTC)とは?今後の将来性や価格高騰につながる最新ニュースを解説! Coincheck ブロックチェーン・暗号資産(仮想通貨)のレイヤー2(L2)とは?銘柄やメリットを解説 Coincheck ライトコイン(LTC)の今後を左右するニュース ライトコイン(LTC)には、今後を左右するニュースが多く発表されています。実用性の高さが投資家から評価されれば、さらに価値を伸ばしていくでしょう。 リップル社出資のFlare Networks「ライトコインの統合」を発表 2021年1月8日「Flare Networks(フレアネットワークス)」は、ライトコイン(LTC)を統合することを発表しました。Flare Networksは、暗号資産XRP(エックスアールピー)にスマートコントラクト機能を導入するプロジェクトです。Flare Networksを利用して、手軽にライトコインを使用できる可能性があります。 ETF承認が期待されている 2024年9月から米国の複数の資産運用会社は、ライトコイン(LTC)の現物ETFの申請を提出しています。その後の2025年10月28日には、ライトコインの現物ETFが承認されました。機関投資家などの新規参入が見込まれ、価値の上昇が期待されます。 機関投資家や大手金融機関からの注目が高まっている 大手金融機関のフィデリティやブラックロックなどが、ライトコイン(LTC)を含めた暗号資産向けの投資サービスを拡大しています。これまで主要な金融機関は、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などを優先的に扱ってきましたが、ライトコインやXRP(エックスアールピー)などのアルトコインを対象に広げる動きが見られています。 BitPay(ビットペイ)で最も利用されている 2026年に米国の暗号通貨決済サービスプロバイダー「BitPay(ビットペイ)」で、ライトコイン(LTC)は最も支払い件数が多い暗号資産と報じられました。ビットペイは、ウォレット機能と暗号資産決済を備えたサービスで、主に米国で使用されています。 ライトコインはビットペイにおいて、年間20万件以上の支払いに利用され、全体の約35〜40%を占めるとするデータもあります。一方、暗号資産の代表格であるビットコイン(BTC)の取引件数は、13万件程度とされます。実用性の面では、ライトコインが大きく上回っている結果だと言えるでしょう。 ライトコインの将来性に関する注意点 ライトコイン(LTC)は10年以上の運用実績があり、一度も重大なセキュリティ問題が報告されていません。しかし、ライトコインの将来性に対して、注意すべき点もあります。 ライトコイン(LTC)の優位性が薄れている ライトコイン(LTC)に対する否定的な意見として、「優位性が薄れている」との声が挙がっています。例えば、ビットコイン(BTC)は技術改善やライトニングネットワークの発展により、ライトコインに迫る実用性を獲得しつつあります。 また、XRP(エックスアールピー)やソラナ(SOL)のような高速決済が可能な暗号資産の登場により、ライトコインの優位性が低下していると考える投資家も少なくありません。 技術革新のスピードが遅い 技術革新のスピードが遅いことは、ライトコイン(LTC)の成長を妨げる要因です。ライトコインは新しい暗号資産と比較すると、スマートコントラクト機能やDApps開発プラットフォームとしての機能が限定的であると言われています。 時価総額ランキングが下がっている ライトコイン(LTC)の時価総額ランキングの低下は深刻な問題です。これまでは上位に位置していたライトコインですが、2026年8月時点で20位以下まで落ち込んでいます。時価総額は、暗号資産市場からの注目具合を示すものです。ライトコインが堅実な運用をしているとはいえ、見逃せない要素でしょう。 ライトコイン(LTC)を購入するならCoincheckで ライトコイン(LTC)を購入するならCoincheckがおすすめです。弊社が運営する「Coincheck」は、関東財務局登録済みの暗号資産交換業者です。 直感的で扱いやすいUI(ユーザーインターフェース)を採用し、ライトコインを最低金額500円から購入できます。また、2段階認証とコールドウォレットを用い、ハッキングに強いシステムを採用しています。暗号資産取引所でお悩みの際には、ぜひ、ご利用ください。
本レポートは、グレード済みトレーディングカードをNFT化するプラットフォーム「Courtyard(コートヤード)」を、Polygonブロックチェーン上のオンチェーンデータ(Dune Analytics)から分析したレポートです。主な分析対象は直近1年(2025年6月〜2026年6月)とし、それ以前のデータは参考情報として補足的に言及します。 非金融RWAの事例としてCourtyard.io(コートヤード)の仕組みと市場構造を整理し、一次市場・Buyback・ミント/バーンが示す現在地を見ます。 なお本記事は情報提供を目的とした調査・解説であり、特定の金融商品や暗号資産の投資を勧誘するものではありません。 このレポートでわかること グレード済みカードがNFT化され、保管・売買・償還まで至る仕組み 一次市場とVending Machine Buybackが、取扱高の中心になっていること オンチェーンデータが示す、非金融RWAとしてのCourtyardの位置づけ Coincheckの無料登録はこちら 目次 Courtyard.ioとは何か グレーディングとはなにか 扱う商品カテゴリー フィジカルカードがブロックチェーンで流通するまでの流れ カードのトークン化の流れ 一次市場:Vending Machine(パック) Sealed Booster Pack(封入未開封パック) オンチェーンデータが示すCourtyardの成長状況 累計規模と主要指標 一次市場と二次市場の構成 直近1年の成長 オンチェーンデータから読むカードRWA市場の構造 取引価格帯の分布 取引を牽引するカテゴリーとグレード NFTのライフサイクル ミントされたNFTの行き先 バーンされず流通するカードNFTの実態 既存コレクター市場との比較 まとめ|Courtyardが示す非金融RWAの現在地 免責事項 References Courtyard.ioとは何か Courtyard.ioは、PSA・CGC・BGSなどの第三者機関によってグレーディング済みのフィジカルトレーディングカードをNFT化し、Polygonブロックチェーン上で売買できるマーケットプレイスです。 2023年にサービスを開始し、2025年7月24日には米Forerunner Venturesを筆頭にNEA・Y Combinator・Burst Capitalら複数の投資家から3,000万ドル(約48億円)のシリーズA調達を完了しました(出典:Fortune誌独占記事、2025年7月24日)。 非金融資産のRWA化が広がるなか、グレーディング済みトレカ市場は「真贋・状態の証明」が整った新たなオルタナティブ(代替)アセットとして注目されています。 Courtyardのビジネスモデルを理解するうえでは、まずトレーディングカード市場固有の「グレーディング」という評価・認証インフラを押さえておく必要があります。 グレーディングとはなにか トレーディングカード市場では、PSA・CGC・BGSといった第三者鑑定機関がカードの真贋と状態を審査し、スコアを付与します。このグレードはカードの市場価値を直接左右する最重要指標です。 PSA(Professional Sports Authenticator):1991年設立。1〜10の整数スケールを採用し、9.5というグレードが存在しないため、9と10の間に大きな価格の断絶が生じます。最高グレード「10 GEM MINT」はヴィンテージのポケモンカードでは「9 MINT」の数倍〜数十倍の価格差が生じるケースも珍しくありません。業界最大手。 CGC(Certified Guaranty Company):2000年設立。コレクティブル鑑定の世界最大手で、コミック・トレーディングカード・ビデオゲーム等を対象とします。0.5刻みの10点スケールを採用し、最高評価は「Pristine 10」(ゴールドラベル)。 BGS(Beckett Grading Services):0.5刻みのスケールに加え、「センタリング・コーナー・エッジ・サーフェス」の4項目サブグレードが独自の特徴です。すべてのサブグレードで10.0を達成した場合のみ「ブラックラベル10(Pristine 10)」が付与されます。 SGC(Sportscard Guaranty):1998年設立。ヴィンテージスポーツカードの鑑定に定評があり、1〜10の半ポイント制スケールを採用。サブグレードはなし。2024年にPSAの親会社に買収されましたが、SGCブランドとして継続運営されています。 CSG(Certified Sports Guaranty):2021年設立のスポーツカード専門鑑定機関。2023年7月にCGC Trading Cardsと統合し「CGC Cards」となったため、現在は独立したサービスとして存在しません。統合前に発行された鑑定カードは引き続きCourtyardで取り扱われています。 グレーディングはカードに固有のシリアル番号と客観的な状態評価を付与します。このシリアル番号がNFTトークンIDと1対1で対応することで、「このNFTはこのカードである」という証明がブロックチェーン上で完結します。フィジカル市場では鑑定書(紙)の物理的な存在がその証明でしたが、Courtyardの仕組みでは改ざん不可能なオンチェーン記録がそれを代替します。 扱う商品カテゴリー 扱う商品はポケモン・バスケットボール・野球・フットボールのトレーディングカードをはじめ、2025年6月よりCGCグレードのコミックブックも対象に加わりました(出典:CGC公式「Courtyard×CGCコミックVending Machine」)。 フィジカルカードがブロックチェーンで流通するまでの流れ カードのトークン化の流れ ① 送付 → ② 確認・保管 → ③ ミント → ④ 売買 → ⑤ 償還 ① フィジカルカードを送付する Courtyardへの送付は、PSA・BGS・SGC・CGC・CSGのいずれかで鑑定済みのカードのみ受け付けています(出典:Courtyard公式ドキュメント「Vault化・受付グレーダー一覧」)。現時点では米国内からの発送のみ対応しており、国際発送は受け付けていません(将来的な拡大を予定)。未グレードのカードは受け付けられず、誤って送付した場合は返送費用がユーザー負担になる場合があります。グレーディング機関から直接Courtyardの保管先へ転送する「Ship Direct」オプションも利用できます。 ② 確認・保管 Brink's(世界的な現金輸送・保管大手)の専用保管倉庫(Vault)へ収納されます(出典:Polygon公式ブログ)。保管・保険費用はユーザー負担なしで、輸送・保管・返送の全段階で市場価値にもとづく保険がかけられています。 ③ NFTのミント(発行) ミントを実行するのはCourtyardのバックエンドシステムです。グレーダー・シリアル番号・カード名・グレード等の情報を組み合わせた「フィンガープリント」を生成します(例:「Pokemon TCG | CGC 4224921100 | 1999 Base Set #58 Pikachu | 10 GEM MINT」)。このフィンガープリントにソルト値を加えてkeccak256でハッシュ化した値が「Proof of Integrity(PoI)」となり、NFTのトークンIDとして使用されます(出典:Courtyard公式ドキュメント「Proof of Integrity」)。カードのユニークIDが写り込んだ実物写真・3Dレンダリングとともにメタデータに記録され、Polygon上に永続記録されます。 NFTのミント(発行)とProof of Integrity(PoI)の仕組み(出典:Courtyardマーケットプレイス(https://courtyard.io)) ④ マーケットプレイスでの売買 NFTはCourtyardのマーケットプレイス等で自由に売買・転送できます。決済の主な手段はUSDC(Polygonネットワーク上のステーブルコイン)ですが、クレジットカード・デビットカード・Apple Payにも対応しています。取引はすべてPolygon上に記録されます。 ⑤ 償還(フィジカルカードに戻す) NFT保有者が実物を希望する場合、Courtyardサイト上でRedeem(償還)を申請します。本人確認(KYC)と送料の支払い後、CourtyardのバックエンドシステムがオンチェーンでNFTをバーン処理し、Brink'sの倉庫からグレード済みカード(スラブ入りのまま)が出庫・発送されます(出典:Courtyard公式ドキュメント「償還・発送」)。償還の配送はほぼ全世界に対応しています。 一次市場:Vending Machine(パック) Courtyardは個人ユーザーからのカード預入だけでなく、ディーラーネットワークから仕入れた鑑定済みカードを在庫プールとして蓄積し、「Mystery Pack(Vending Machine)」として提供する一次市場も運営しています(出典:Fortune誌)。 Vending Machine(Mystery Pack)の購入画面イメージ(出典:Courtyard Vending Machine(https://courtyard.io)) 1パック=1枚のグレード済みカードであり、フィジカルのTCGパック(未開封の封入商品)とは異なります。購入時にChainlink VRF(検証可能な乱数生成)でランダムに1枚が割り当てられ、カードNFTがユーザーウォレットに直接ミントされます(出典:Courtyard公式ドキュメント「パック開封」、Chainlink公式)。購入直後はカードの正体が非公開状態であり、ユーザーが「Open pack」を選択することで対象カードの情報が開示されます。 Sealed Booster Pack(封入未開封パック) Courtyardでは封入未開封パック(Sealed Booster Pack)もNFT化して取り扱っています。Sealed Booster PackのNFTは物理的な封入パックの所有権を表します。中身のカードを取り出したい場合はNFTを償還(バーン)して実物パックを受け取った後、自分で物理的に開封する必要があります。開封後のカードを再びCourtyard上で取り扱いたい場合は、別途グレーディング機関への送付と再預入が必要です。 Sealed Booster Pack(封入未開封パック)のNFTイメージ(出典:Courtyard Sealed Booster Pack(https://courtyard.io)) オンチェーンデータが示すCourtyardの成長状況 累計規模と主要指標 Courtyardのオンチェーンデータから、Courtyardの規模が確認できます。 項目 内容 累計取引高 13.7億ドル(約2,192億円) 累計TX数 約1,770万件 累計ウォレット数 約61.5万 1日の取引高(2026年6月1日) 231万ドル(約3.7億円) 1日のTX数(同日) 36,319件 一次市場と二次市場の構成 Courtyardの取引は一次市場(パック購入)と二次流通の2層で成り立っています。一次市場ではCourtyardからパックを購入してグレード済みカードを入手します。一方、オンチェーン上で二次流通として集計される取扱高には、ユーザー間の通常売買だけでなく、Vending Machine BuybackによるCourtyardへの売り戻しも含まれます。 一次市場と二次流通の取扱高構成 この点は、Courtyardのデータを読むうえで重要です。二次流通の取扱高の大半は、マーケットプレイス上の純粋なP2P売買ではなく、Vending Machineを通じた買い戻し・再循環によって発生していると考えられます。そのため、二次流通額は「ユーザー間売買の市場規模」として単純に読むのではなく、Vending Machineを中心としたパック開封後の流動化機能の規模として捉える必要があります。実際にVending Machineを使った買い戻しを二次流通から差し引くと二次流通の取扱高が大きく減少していることがわかります。2025年9月ごろからは公正市場価格(FMV)の90%で買い取る機能を本格実装したことが要因と考えられます。 Vending Machine Buyback差引後の二次流通の取扱高 なお、ユーザー間取引の手数料はセラー・バイヤーともに無料とされています(出典:Courtyard公式Aboutページ)。なお、気に入らなかったカードをCourtyardが即時買い取る「Vending Machine Buyback」を利用する場合は、買取額の6%が手数料として発生します(出典:Courtyard NFT Terms)。 直近1年の成長 直近1年(2025年6月〜2026年6月)のNFTミント枚数は、サービス開始直後の数百枚/月から2026年5月の月次約109万枚まで拡大しました。 NFTミント枚数の月次推移 一次市場取扱高は2025年6月の約2,480万ドルから2026年5月の約6,311万ドルへ約2.5倍に広がり、プラットフォーム全体の成長を牽引しています。取扱高だけでなく、ユーザー数・トランザクション数も堅実な成長を見せています。 直近1年では、2025年7月24日に3,000万ドル(約48億円)のシリーズA調達がFortune誌に独占報道されました(出典:Fortune誌)。 一次市場取扱高の月次推移 ユーザー数・トランザクション数の月次推移 一方で、月次ユーザー数は右肩上がりに伸びているものの、直近でも1万人程度の規模にとどまっています。ブロックチェーン領域で大きな注目を集めたPolymarketでは、ピーク時に月次ユーザー数が15万人程度に達していたことを踏まえると、Courtyardはオンチェーンプロジェクトとしてはまだ限定的なユーザー基盤の上で大きな取扱高を生み出しているといえます。 Polymarketのユーザー数推移 では、誰がCourtyardを使っているのでしょうか。決済方法から見ると、Courtyardにはクレジットカード決済、USDC決済、クレジットカードとUSDCを組み合わせたハイブリッド決済があります。この内訳を見ると、クレジットカードのみで実行された取扱高は全体の20%程度、トランザクション数では10%未満にとどまっています。 決済手段別の取扱高構成比 決済手段別のトランザクション数構成比 つまり、Courtyardの利用は一般消費者がクレジットカードでトレーディングカードを購入する動きだけではありません。むしろ、自身が保有するステーブルコインの出口としてポケモンカードなどのコレクティブルを購入する、既存クリプトユーザーの新しいユースケースとして利用されている側面が大きいと考えられます。 ポケモンカードへの市場関心も上昇しており(「pokemon cards」の検索関心は2026年2月に最高値を記録)、PSAへのグレーディング依頼件数も2025年比+32%(TCG・非スポーツカードに限ると+97%)と急拡大しています(出典:SI)。 ポケモンカードの検索関心とPSAグレーディング依頼件数の推移 オンチェーンデータから読むカードRWA市場の構造 取引価格帯の分布 一次市場(パック購入)では25〜49ドルの価格帯が最多の32.0%を占め、25〜99ドルが全体の過半数を超えています。1,000ドル以上の高額パックも全体の約1.3%存在し、コレクター需要の厚みを示しています。 二次市場は低価格帯への集中が顕著で、10〜24ドルが28.4%と最多、5〜9ドルが21.75%で2位です。メタデータが確認できるカードの最高取引額は1万7,777ドル(CGC 10 PRISTINE ポケモン Expeditionセット)で、希少カードへの高額需要も確認されています。 一次市場の取引価格帯の分布 二次市場の取引価格帯の分布 取引を牽引するカテゴリーとグレード グレーダー×グレード×カテゴリ別の取引高上位(直近1年)は、PSA 10 GEM MINTのポケモンカードが圧倒します。 順位 カテゴリー詳細(グレーダー / グレード / カテゴリ) 取引高 枚数 平均単価 1位 PSA / 10 GEM MINT / ポケモン 65万6,000ドル(約1億500万円) 3,258枚 142ドル(約22,700円) 2位 PSA / 9 MINT / ポケモン 21万3,000ドル(約3,400万円) 2,672枚 50ドル(約8,000円) 3位 PSA / 8 NM-MT / ポケモン 7万8,000ドル(約1,250万円) 709枚 70ドル(約11,200円) 4位 CGC / 10 GEM MINT / ポケモン 7万5,000ドル(約1,200万円) 823枚 62ドル(約9,900円) 5位 PSA / 10 GEM MINT / バスケットボール 4万9,000ドル(約790万円) 985枚 28ドル(約4,500円) PSA 10 GEM MINTのポケモンカードの平均単価は142ドルで、同じPSA 10のバスケットボール(28ドル)・野球(36ドル)の約4〜5倍の水準にあります。上位4位をポケモンカードが独占しており、PSAの最高グレードへの需要集中が際立っています。 NFTのライフサイクル ※本節のライフサイクルデータはサービス開始以来の全期間(2023年〜2026年6月)を対象としています。 ミントされたNFTの行き先 全ミント数約919万枚のうち87.2%にあたる約801万枚が、ミントと同一日にバーンされています。87.2%が当日バーンされているのは、多くのユーザーがVending Machine Buybackを利用してCourtyardへ売り戻した結果と考えられます。 期間 枚数 割合 0日(当日バーン) 801万枚 87.2% 1〜7日 38.9万枚 4.2% 8〜30日 17.5万枚 1.9% 31〜90日 19.4万枚 2.1% 91〜180日 15.5万枚 1.7% 181〜365日 15.1万枚 1.6% 365日超 10.9万枚 1.2% バーンされず流通するカードNFTの実態 Buybackに売り戻されなかった約12.8%(約118万枚)が、カードとして保有または二次市場で取引されました。このうち現在も保有・流通中(バーン未済)のカードは31.7万枚です。 バーン済み(Buyback売り戻しおよびフィジカル返還の合計):887万枚 流通中(バーン未済):31.7万枚 平均流通日数:14.6日 365日超の長期保有カードは10.9万枚存在し、平均538日にわたって保有されています。希少カードを長期保有するコレクターの存在が確認されます。 既存コレクター市場との比較 フィジカルのトレーディングカード市場との主な違いと課題を整理します。 比較項目 フィジカル市場 Courtyard.io 取引時間 平日・営業時間内が中心 24時間365日 決済 現金・銀行振込 USDC・クレジットカード等(即時) 真贋証明 鑑定書(紙) オンチェーン記録(永続) 譲渡 物理的な発送が必要 NFT転送(即時・低コスト) 透明性 相対取引が多く価格不透明 全取引がオンチェーンで公開 保管 所有者が管理 Brink's Vaultが管理(保険付き) グレード情報がNFTメタデータとして永続記録されることで、「グレードが価値を決める市場」の信頼性がデジタル上でも維持されます。フィジカル市場では鑑定書(紙)がグレードの唯一の証明手段でしたが、Courtyardではカードを手元に置かなくてもオーナーシップをNFTとして保持・譲渡できる仕組みが、改ざん不可能なオンチェーン記録によって実現されています。 一方で、ここまでのオンチェーンデータを見ると、トークン化によって物理的な発送・検品・保管移動が不要になったからといって、ユーザー間の純粋な二次流通が自動的に活発化するわけではないことも分かります。実際には、二次流通として観測される取扱高の多くはVending Machine Buybackを通じた買い戻し・再循環によって発生しており、P2P売買そのものは相対的に限定的です。NFT化は取引インフラの摩擦を下げますが、コレクター同士の継続的な売買需要を単独で生み出すものではありません。 また、決済手段の内訳から見ると、Courtyardの取引はクレジットカードよりもUSDCを中心とするステーブルコイン決済が主流です。この点から、Courtyardは一般消費者向けのカード購入サービスであると同時に、既存クリプトユーザーが保有するステーブルコインを非金融資産へ変換する「資金の出口」として利用されている側面が強いといえます。非金融RWAとしてのCourtyardの特徴は、フィジカルカード市場の流動化だけでなく、オンチェーン資金をコレクティブル市場へ接続している点にもあります。 まとめ|Courtyardが示す非金融RWAの現在地 Courtyard.ioのオンチェーンデータから読み取れる主な事実を以下に整理します。 サービス開始以来の累計流通総額は13.7億ドル(約2,192億円)、累計TX数は約1,770万件、累計ユーザー数は約61.5万アドレスを記録しています。 一次市場取引高は2025年6月の約2,480万ドルから2026年5月には約6,311万ドルへと約2.5倍に拡大しています。 二次流通の取扱高にはVending Machine Buybackによる流通が含まれており、二次流通の大半はVending Machineを通じた買い戻し・再循環によって発生していると考えられます。 Vending Machine Buybackによってユーザーが即時に売り戻せる導線が整備されたことで、マーケットプレイス上で他ユーザーに売却する純粋な二次流通は相対的に起こりにくくなっています。 全ミントNFTの87.2%が当日バーンされており(サービス開始以来の全期間データ)、多くのユーザーがVending Machine Buybackを利用していることが推察されます。 直近1年の二次流通では、PSA 10 GEM MINTのポケモンカードが取引高首位で平均単価142ドルは他カテゴリの約4〜5倍に達します。ただし、この取引高は純粋なP2P売買だけでなくVending Machine由来の流通も含む数値です。 2026年Q1〜Q2の一次市場取引高は月次5,700〜6,300万ドル水準で推移しており、TCG市場全体の構造的な盛り上がりと連動したファンダメンタルズ成長が確認されます。 PSA・CGCの鑑定書が保証する価値をオンチェーン記録として永続化し、カードを手元に置かなくてもオーナーシップを証明・移転できる仕組みは、非金融RWAのトークン化における重要な実装例です。一方で、オンチェーンデータを見る限り、トークン化によってユーザー間の移転は容易になっているものの、それ自体がCourtyardの大きなトラクションを生んでいるわけではありません。実際の成長を支えているのは、一次市場でのパック購入と、Vending Machine Buybackを通じた即時買い戻し・再循環の仕組みです。 つまりCourtyardは、トレーディングカードを単純にP2Pで流動化するマーケットプレイスというより、ステーブルコインを使ってパックを購入し、不要なカードをBuybackで再循環させる、クリプト資金の出口を備えたコレクティブル流通プラットフォームとして成長しているといえます。 免責事項 本レポートは、キリフダ株式会社が情報提供を目的として作成したものです。 本レポートの内容は、人工知能(AI)を活用して生成・編集されています。情報の正確性・完全性については万全を期しておりますが、AIによる生成物であることの性質上、誤りや不正確な情報が含まれる可能性があります。内容については必ずご自身でご確認ください。 本レポートは、特定の金融商品・暗号資産への投資を勧誘・推奨するものではありません。掲載されている情報は、いかなる投資判断の根拠となるものでもなく、投資に関する最終的な決定はご自身の判断と責任においてお願いいたします。 暗号資産への投資には価格変動リスクをはじめとするさまざまなリスクが伴います。投資を行う際は、関連法令・規制を遵守の上、必要に応じて専門家にご相談ください。 © 2026 キリフダ株式会社 All Rights Reserved. References [Dune] オンチェーンデータ:Dune Analytics(Coincheckメディア公式ダッシュボード) —dune.com [Courtyard公式] Proof of Integrity:Courtyard公式ドキュメント —docs.courtyard.io [Courtyard公式] Vault化・受付グレーダー一覧:Courtyard公式ドキュメント —docs.courtyard.io [Courtyard公式] Ship Direct:Courtyard公式ドキュメント —docs.courtyard.io [Courtyard公式] パック開封:Courtyard公式ドキュメント —docs.courtyard.io [Courtyard公式] グレーディング:Courtyard公式ドキュメント —docs.courtyard.io [Courtyard公式] 償還・発送:Courtyard公式ドキュメント —docs.courtyard.io [Courtyard公式] 保管・保険:Courtyard公式ドキュメント —docs.courtyard.io [Courtyard公式] CGCパートナーシップ:Courtyard公式ドキュメント —docs.courtyard.io [Courtyard公式] NFT Terms & Asset Management Services Agreement —intercom.help [Courtyard公式] Aboutページ(手数料比較表) —courtyard.io [Courtyard公式] ブログ(Series A発表) —courtyard.io [Courtyard公式] ブログ(新マーケットプレイス紹介) —blog.courtyard.io [Courtyard公式] 公式X(セラー手数料0%発表、2025年6月3日) —x.com [メディア] Fortune(Series A独占報道、2025年7月24日) —fortune.com [メディア] CGC公式(Courtyard×CGCコミックVending Machine) —cgccomics.com [メディア] Polygon公式ブログ(Courtyard紹介・Brink's言及) —polygon.technology [メディア] SI(2025年グレーディング統計) —si.com [メディア] PokemonPriceTracker(ポケモンカード価格指数・2026年Q1市場データ) —pokemonpricetracker.com [技術・導入事例] Chainlink(VRF統合) —chainlinkecosystem.com [技術・導入事例] thirdweb(Courtyard導入事例) —blog.thirdweb.com [技術・導入事例] Privy(Courtyard導入事例) —privy.io [技術・導入事例] Coinflow(決済インフラ事例) —coinflow.cash [グレーダー公式] PSA(グレーディング基準) —psacard.com [グレーダー公式] PSA(封入パックグレーディングサービス) —psacard.com [グレーダー公式] CGC(グレーディングスケール) —cgccards.com [グレーダー公式] CGC(設立・概要) —cgccomics.com [グレーダー公式] CGC Cards(CSG統合FAQ) —cgccards.com [グレーダー公式] Beckett(BGSグレーディングスケール) —beckett.com [グレーダー公式] SGC(公式サイト) —gosgc.com
クレディセゾンのセゾンカードを利用して貯まる「永久不滅ポイント」を、Coincheckを通じて暗号資産(仮想通貨)に交換できます。 普段の買い物で貯めたポイントの使い道を探している方や、ポイントを暗号資産に交換できるか確認したい方に向けて、交換の条件と手順を整理します。 本記事では、永久不滅ポイントを暗号資産へ交換する際の基本仕様や対象となる暗号資産、具体的な交換手順、交換前に確認したい注意点についてわかりやすく解説します。 この記事でわかること 交換の基本仕様と条件 STOREE SAISON/Netアンサーからの申し込み手順 交換前に確認したい注意点 目次 永久不滅ポイントの暗号資産交換サービス概要 サービス仕様まとめ 交換可能な暗号資産 交換手順 【STEP 1】 Coincheckの口座開設・ログイン準備 【STEP 2】 STOREE SAISON または Netアンサーへログイン 【STEP 3】 交換ポイント数の選択・お申し込み 【STEP 4】 Coincheckアカウントとの連携・認証 【STEP 5】 交換完了 ポイントで始める暗号資産投資(ポイ活×暗号資産)の魅力 利用前に確認したい注意点 まとめ|永久不滅ポイントを暗号資産に交換しよう 永久不滅ポイントの暗号資産交換サービス概要 まずは、ポイント交換の基本的な仕様と条件を確認しましょう。 サービス仕様まとめ 項目 詳細 対象のお客様 永久不滅ポイントが貯まるクレディセゾン発行のセゾンカード会員様かつ Coincheckの口座をお持ちのお客様 対象暗号資産 ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、エックスアールピー(XRP) 交換単位 永久不滅ポイント 200ポイント以上、100ポイント単位 交換レート 交換時点における Coincheck レートを適用 交換申し込み場所 クレディセゾン「Netアンサー」または「STOREE SAISON(ストーリー セゾン)」 100ポイント=450円相当として換算され、最低200ポイント(900円相当)から交換が可能です。有効期限のない永久不滅ポイントだからこそ、ご自身のタイミングでじっくり貯めて交換できます。 交換可能な暗号資産 本サービスで交換できる暗号資産は、Coincheckで取り扱う代表的な3銘柄です。 ビットコイン(BTC) イーサリアム(ETH) エックスアールピー(XRP) 取扱銘柄は、今後変更になる場合もあります。どの暗号資産に交換するかは、ご自身に合った暗号資産を選んでみてください。 交換手順 永久不滅ポイントから暗号資産への交換は、クレディセゾンのWEBサイト(STOREE SAISON / Netアンサー)から申し込めます。 【STEP 1】 Coincheckの口座開設・ログイン準備 まずは暗号資産を受け取るためのCoincheck口座を用意します。口座をまだお持ちでない方は、Coincheckアプリ等からあらかじめ口座開設を行っておきましょう。 Coincheckの無料登録はこちら 【STEP 2】 STOREE SAISON または Netアンサーへログイン クレディセゾンの総合通販サイト「STOREE SAISON」または会員専用WEBサービス「Netアンサー」にログインし、交換したい暗号資産(BTC / ETH / XRP)の専用ページへアクセスします。 【STEP 3】 交換ポイント数の選択・お申し込み 交換したいポイント数(200ポイント以上、100ポイント単位)を入力して申し込みます。 【STEP 4】 Coincheckアカウントとの連携・認証 申し込み後の画面案内に沿って、クレディセゾン側の本人認証(SMS認証など)を行います。 続けて、Coincheckに登録しているメールアドレスと生年月日で、アカウント認証を行います。 【STEP 5】 交換完了 交換番号が表示されたら、申し込みは完了です。手続きが完了すると、リアルタイムレートに基づき指定した暗号資産がCoincheckの口座に反映されます。 ポイントで始める暗号資産投資(ポイ活×暗号資産)の魅力 日常のカード利用やポイ活で貯まったポイントを暗号資産に交換するスタイルには、以下のようなメリットがあります。 ポイントを使って始められる:自分の現金(自己資金)を使わないため、現金を追加で支払うことなく暗号資産を保有できます。 少額から投資感覚を学べる:交換した暗号資産の値動きをチェックすることで、自然と市場の動きやWeb3・ブロックチェーンの世界に親しむことができます。 利用前に確認したい注意点 一方で、交換前には次の点も確認しておきましょう。 暗号資産は元本が保証されるものではなく、価格変動等により損失が生じる場合もあります。 交換レートは申し込み時点のリアルタイムレートが適用されます。取扱銘柄や条件は変更される場合があります。 暗号資産の付与・管理・取引はコインチェックが行います。クレディセゾンは暗号資産の付与・管理・売買・交換を行いません。 くわしくは、クレディセゾンの公式案内とCoincheckのプレスリリースもあわせてご確認ください。 まとめ|永久不滅ポイントを暗号資産に交換しよう 永久不滅ポイントは、Coincheckを通じてビットコイン(BTC)などの暗号資産に交換できます。交換の受け取りにはCoincheckの口座が必要になるため、まだ口座をお持ちでない方は、先に無料の口座開設を進めておくとスムーズです。 永久不滅ポイントを使った暗号資産交換は、「手軽に暗号資産を保有できる」選択肢の一つです。 「ポイ活で貯めたポイントを資産として運用してみたい」「暗号資産に興味はあったけれど一歩踏み出せなかった」という方は、永久不滅ポイントを使った暗号資産交換の利用をご検討ください。 Coincheckの無料登録はこちら ほかのポイント連携サービスも含めた一覧は、ポイントを仮想通貨に交換する方法もあわせてご覧ください。
ちょこドリ!は、日常の移動やスキマ時間を使ってコインを集め、ビットコイン(BTC)に交換できるポイ活アプリです。BTCを自分で買わずに受け取れるため、ポイ活をきっかけにBTCを持つ体験ができます。 本記事では、ちょこドリ!の仕組みや始め方、コインの集め方、ビットコインへの交換方法、利用前に確認したい注意点を解説します。 ちょこドリ!を無料でダウンロード(iOS / Android) この記事でわかること ちょこドリ!の仕組みとコインを集める方法 ビットコインへの交換方法と条件 始める前に知っておきたい注意点 目次 ちょこドリ!とは ちょこドリ!の始め方 アプリをインストールする 初期設定を行う ビットコインを受け取るための口座を用意する コインを集める方法 マップでコインを集める 歩数達成やミッションで集める ジャックポットで一気に集める 農場・釣り場で集める ビットコイン(BTC)への交換方法と条件 1. ちょこドリ!とCoincheckの口座を連携する 2. 交換するコイン数を指定する 3. Coincheckでビットコインを確認する 交換条件(2026年8月時点) ちょこドリ!が向いている人・向いていない人 向いている人 向いていない人 ちょこドリ!を使う前に知っておきたい注意点 コインには有効期限がある 広告視聴について ビットコインの価値は変動する ちょこドリ!に関するよくある質問 Q. ちょこドリ!は無料で利用できますか? Q. ビットコインへの交換手数料はかかりますか? Q. ビットコインの受け取りにCoincheckの口座は必要ですか? Q. 歩かない日でもコインを集められますか? まとめ|ちょこドリ!はポイ活からビットコインを受け取る体験ができる ちょこドリ!とは ちょこドリ!は、株式会社ドリコムが2026年3月にリリースした、位置情報連動型のウォーキングポイントアプリです。日常の移動やスキマ時間でコインを集め、そのコインをビットコイン(BTC)に交換して受け取れる仕組みになっています。 ビットコインを「買う」必要はなく、初期投資も不要。暗号資産を購入せずにビットコインを受け取れる点が特徴です。 基本は日々の移動でコインをコツコツ積み上げる仕組みですが、ジャックポットで一度に大きなコインを獲得できることもあります。マップ収集のほか、農場・釣り場など移動なしでも使える機能も用意されています。 ちょこドリ!の始め方 アプリをインストールする ちょこドリ!を始めるには、まずスマートフォンにアプリをインストールします。iOSはApp Storeから、AndroidはGoogle Playからダウンロードできます。 初期設定を行う アプリ起動後、マップ機能のために位置情報の許可、歩数カウントのために歩数計との連携を求められます。どちらもアプリの案内に沿って設定できます。 ビットコインを受け取るための口座を用意する ためたコインをビットコインとして受け取るには、Coincheckの口座が必要です。口座を持っていない場合は、コインの交換に備えて口座開設を完了させておきましょう。 Coincheckの無料登録はこちら コインを集める方法 マップでコインを集める マップでのコイン収集画面(画像提供:株式会社ドリコム) マップ上に配置されたコインを、実際に現地へ移動して集める仕組みです。通勤・通学・散歩などの移動中に収集でき、電車移動中も対応しています。 歩数達成やミッションで集める ちょこドリ!では、歩数やアプリ内のミッションを達成することでもコインを獲得できます。具体的な達成条件や受け取れるコイン数は、アプリ内で確認できます。 ジャックポットで一気に集める 左:ジャックポット挑戦画面 右:当選時のコイン獲得結果画面(画像提供:株式会社ドリコム) ちょこドリ!の特徴的な機能のひとつがジャックポットです。マップ上に出現する卵型のスロットをタップして挑戦できます。全プレイヤーの広告視聴によってコインがプールに積み立てられ、抽選に当選した1人がプールされたコイン全額を受け取ることができます。 農場・釣り場で集める 左:農場の収穫画面 右:釣り場画面(画像提供:株式会社ドリコム) 外出しない日でもコインを集められる機能です。農場では時間の経過とともに作物が育ち、収穫するとコインを獲得できます。釣り場では、動画CMの視聴などで得たチケットを使い、コインやアイテムを獲得できます。 マップと異なり移動は不要で、在宅中や休憩時間にも利用できます。歩く日・歩かない日を問わず、コインを集める手段が確保されています。 ビットコイン(BTC)への交換方法と条件 ビットコインへの交換完了画面(画像提供:株式会社ドリコム) 集めたコインをビットコインとして受け取るには、ちょこドリ!とCoincheckの口座を連携し、アプリから交換を申し込みます。 1. ちょこドリ!とCoincheckの口座を連携する ちょこドリ!のアプリからCoincheckとの連携画面を開き、案内に沿って口座を連携します。 2. 交換するコイン数を指定する コインが最低交換額に達したら、交換画面で交換するコイン数を指定して申し込みます。申し込み前に、受け取れるビットコインの数量を確認しましょう。 3. Coincheckでビットコインを確認する 交換が完了すると、ビットコインがCoincheckの口座に反映されます。受け取った数量や評価額はCoincheckアプリから確認できます。 交換条件(2026年8月時点) 最低交換額:36,000コイン 交換レート:120コイン=1円相当のビットコイン ちょこドリ!以外にも、ポイントをCoincheckで暗号資産へ交換できるサービスがあります。詳しくはポイントを仮想通貨に交換する方法をご覧ください。 ちょこドリ!が向いている人・向いていない人 向いている人 日常の移動やスキマ時間をポイ活に活用したい人 お金を使わずにBTCを受け取る体験をしてみたい人 コツコツ続けるポイ活が好きな人 向いていない人 短期間で大きな金額を得たい人 動画広告を見ながらコインを集める方法が合わない人 ちょこドリ!を使う前に知っておきたい注意点 コインには有効期限がある コインには有効期限があります。失効する前に交換できるよう、残高は定期的に確認しておくとよいでしょう。 広告視聴について ちょこドリ!は動画広告の収益で運営されており、その広告収益がコインとしてユーザーに還元される仕組みです。プレイ中のさまざまな場面で動画広告が表示され、1日に複数回表示されることがあります。広告の視聴は任意ですが、コインを効率よく集めるには広告視聴が前提となる場面も多くあります。事前に把握したうえで使い始めることをおすすめします。 ビットコインの価値は変動する 交換で受け取るビットコインの価値は市場価格によって変わります。受け取り時点の価値が、後日上がることも下がることもあります。 ちょこドリ!に関するよくある質問 Q. ちょこドリ!は無料で利用できますか? A. はい、無料でダウンロードして利用できます。 ちょこドリ!はiOSとAndroidに対応しています。アプリ内では、日常の移動やミッションなどを通じてコインを集められます。 Q. ビットコインへの交換手数料はかかりますか? A. ちょこドリ!からビットコインへの交換手数料はかかりません。 交換を申し込む前に、交換画面に表示される必要コイン数と受け取れるビットコインの数量をご確認ください。 Q. ビットコインの受け取りにCoincheckの口座は必要ですか? A. はい、ビットコインの受け取りにはCoincheckの口座が必要です。 ちょこドリ!とCoincheckの口座を連携して交換を申し込むと、ビットコインがCoincheckの口座に反映されます。 Q. 歩かない日でもコインを集められますか? A. はい、歩かない日でもコインを集める方法があります。 農場では、時間の経過とともに育った作物を収穫してコインを獲得できます。利用できる機能や条件は、最新のアプリ画面をご確認ください。 まとめ|ちょこドリ!はポイ活からビットコインを受け取る体験ができる ちょこドリ!は、日常の移動やスキマ時間でコインを集め、ビットコインとして受け取れるポイ活アプリです。ビットコインを自分で購入する必要がないため、暗号資産に初めて触れる入り口として使いやすいアプリです。 ためたコインをビットコインに交換するには、Coincheckの口座が必要です。通勤・散歩・スキマ時間が少しずつビットコインに変わっていく体験を、ちょこドリ!から始めてみてはいかがでしょうか。 Coincheckの無料登録はこちら ※本記事は情報提供を目的としており、投資を勧誘するものではありません。暗号資産の取引にはリスクが伴います。ご利用の際は各サービスの利用規約をご確認ください。 ちょこドリ! 公式リンク 公式サイト 公式X(@chocodre_jp) アプリダウンロード(iOS / Android)
金・ゴールドの価格に概ね連動することを目指す暗号資産ジパングコイン(ZPG)は、2022年2月に三井物産デジタルコモディティーズが発行していることで注目を集めています。 本記事では、ジパングコイン(ZPG)についての概要や特徴、仕組みから、メリットとデメリット、将来性を解説していきます。 この記事でわかること ジパングコイン(ZPG)が金1gとの連動を目指す暗号資産であること 発行・流通の仕組みと、金連動ならではの特徴 メリット・デメリットと、将来性 Coincheckの無料登録はこちら 目次 年率約200%相当のジパングコイン(ZPG)が当たるキャンペーン実施中! キャンペーン概要 ジパングコイン(ZPG)とは ジパングコイン(ZPG)の意味と金価格連動の考え方 ジパングコイン(ZPG)の特徴 金(ゴールド)の価格に連動することを目指す 三井物産デジタルコモディティーズが発行している ジパングコイン(ZPG)の仕組み ロンドン市場から金現物を購入している ジパングコイン(ZPG)の発行には銀行保証がある 複数のブロックチェーンで発行されている ジパングコイン(ZPG)はCoincheckで購入できる ジパングコイン(ZPG)のメリット 保管手数料がかからない インフレ対策に使える 金連動商品を気軽に扱える 売却時の手数料や手間を抑えられる ジパングコイン(ZPG)のデメリット・注意点 現時点では金現物と交換できない 金ETFなどと比べると税制が不利になりやすい ディペッグ(価格乖離)の可能性がある ジパングコイン(ZPG)の将来性 金以外の貴金属連動の暗号資産も登場 決済手段としての活用が見込まれる 金現物との交換が可能になる予定 ジパングコイン(ZPG)のまとめ 年率約200%相当のジパングコイン(ZPG)が当たるキャンペーン実施中! ZPG取扱い開始を記念して、年率約200%(満期30日)相当のZPGが抽選で最大1,000口に当たるキャンペーンを実施します。 ZPG購入金額50,000円ごとに、1口分の応募が可能です。 本キャンペーンに参加するためにはエントリーが必要です。キャンペーンページから、ふるってご応募ください。 キャンペーン概要 ・キャンペーン申し込み期間 2026年8月31日(月)12:00 〜 9月30日(水)23:59(日本時間) ・キャンペーンご対象者 以下のすべての条件を満たした方 キャンペーン期間中にキャンペーンページからエントリーを完了していること(購入の前後いずれでも可) キャンペーン期間中に、Coincheck販売所でZPGを50,000円以上購入していること キャンペーン終了から賞品付与日まで、期間中に購入したZPGと同量以上を保有し続けていること ・抽選方法・口数について ZPG購入金額50,000円ごとに1口分の応募となります。 ※お一人様何口でもご応募いただけます ジパングコイン(ZPG)とは ジパングコイン(ZPG)とは、金・ゴールドの価格と連動することを目指す暗号資産です。メディアなどでは、金連動型のステーブルコインとして紹介されることもあります。 1ZPGが金1gと連動するように設計されています。 価格の安定を目指すステーブルコインには米国ドルや日本円などの法定通貨に連動するものが多くあります。一方、ジパングコイン(ZPG)はゴールド価格への連動を目指す点で特徴的だといえます。 暗号資産としての移動や保管のしやすさと、金・ゴールドの安定性を併せ持つ点から、注目が集まっています。 ジパングコイン(ZPG)の意味と金価格連動の考え方 出典:株式会社デジタルアセットマーケッツ 「ZIPANG COIN」 ジパングコイン(ZPG)は先述の通り、1ZPGが金1gと連動するように設計されています。 金現物1gにつき1ZPGが発行されるようになっており、金現物は三井物産を通してロンドン市場から調達されています。 金を裏付けとする設計のため、基本的には金価格と連動すると考えられています。 ジパングコイン(ZPG)の特徴 ジパングコイン(ZPG)の大きな特徴は、金・ゴールド価格への連動を目指す点と、発行元が三井物産系列の三井物産デジタルコモディティーズである点です。 それぞれ詳しく解説します。 金(ゴールド)の価格に連動することを目指す ジパングコイン(ZPG)の大きな特徴として、金・ゴールド価格に連動することを目指す点が挙げられます。 暗号資産は、株や債券、不動産などの他の資産クラスと比較して価格変動・ボラティリティが大きいです。 そのため、比較的価格や価値が安定している金・ゴールドと連動するジパングコイン(ZPG)は暗号資産市場において、特徴的なはたらきが期待されるでしょう。 三井物産デジタルコモディティーズが発行している 出典:株式会社デジタルアセットマーケッツ 「ZIPANG COIN」 ジパングコイン(ZPG)は三井物産系列の三井物産デジタルコモディティーズが発行しています。 金連動を目指す暗号資産はこれまでにいくつか登場していますが、大資本のもとで発行されたものは多くありません。ジパングコイン(ZPG)は三井物産デジタルコモディティーズが発行しており、発行体制が公表されている点が特徴です。 ジパングコイン(ZPG)の仕組み 出典:株式会社デジタルアセットマーケッツ 「ZIPANG COIN」 金・ゴールドと連動するジパングコイン(ZPG)ですが、どのような仕組みで稼働しているのでしょうか。 この章では、ジパングコイン(ZPG)の仕組みを解説します。 ロンドン市場から金現物を購入している ジパングコイン(ZPG)の裏付けとなる金現物は、三井物産によりロンドン市場で調達されます。 三井物産により金が調達されたのちに、三井物産デジタルコモディティーズによりジパングコイン(ZPG)が発行され、金を裏付けとして1ZPG=金1gとなるように発行されます。 ジパングコイン(ZPG)の発行には銀行保証がある 三井物産デジタルコモディティーズによりジパングコイン(ZPG)が発行された後、同じく三井物産グループであるデジタルアセットマーケッツにジパングコイン(ZPG)が移動され、デジタルアセットマーケッツにより市場にジパングコイン(ZPG)が供給されます。 このデジタルアセットマーケッツに移動する際に、ジパングコイン(ZPG)に銀行保証が付きます。銀行保証では、三井物産デジタルコモディティーズ株式会社が破綻した場合、銀行を通してデジタルアセットマーケッツからジパングコイン(ZPG)の時価相当額が全てのZPGの保有者に支払われるようになっています。 複数のブロックチェーンで発行されている ジパングコイン(ZPG)は、プライベート型のブロックチェーン「Miyabi」と、パブリック型ブロックチェーン上で発行・流通しています。パブリック型としては、Ethereumのレイヤー2である「OP Mainnet」と、Ethereumのメインネット(レイヤー1)が用いられています。 対応するブロックチェーンは暗号資産取引所によって異なり、取引可能なパブリック型の対応チェーンは今後順次拡大される予定といわれています。 購入・利用する取引所の案内を確認しておくとよいでしょう。 ジパングコイン(ZPG)はCoincheckで購入できる ジパングコイン(ZPG)はCoincheckの販売所で購入することができます。 ジパングコインの購入は、Coincheckのスマホアプリからかんたんに行うことができます。アカウント登録を行い、本人確認を終えたら、日本円を入金しましょう。口座に日本円が入金されれば、ジパングコイン(ZPG)を購入できます。 Coincheckの無料登録は、下記ボタンから進められます。アプリのインストール後も、同じ流れで口座開設と購入ができます。 Coincheckの無料登録はこちら Coincheckのアプリの使い方・登録方法は、口座開設から購入までの手順をご確認ください。 ジパングコイン(ZPG)のメリット ジパングコイン(ZPG)は金・ゴールド価格への連動を目指す暗号資産ですが、金現物などへの投資と比較したときのメリットがいくつか存在します。 ジパングコイン(ZPG)そのもののメリットとあわせて解説します。 保管手数料がかからない 金現物などとジパングコイン(ZPG)を比較したときに、ジパングコイン(ZPG)に保管手数料がかからない点は大きなメリットです。 特に金現物などを保管する場合、量が多い場合は銀行の貸金庫に保管したり、自宅に金庫を設置して保管したりなど、物理的な保有に関わるコストが発生する場合が多いです。 インフレ対策に使える 金・ゴールドは、基本的にインフレ対策などに使える安全資産といわれています。なかでも、金・ゴールドは他の金融市場と比較した際に相対的に価値を保ちやすく、経済危機の局面で有効だといわれています。 ジパングコイン(ZPG)はそんな金・ゴールドを裏付けとして持つ性質があるため、インフレ対策の選択肢の一つとして検討されることもあります。 金連動商品を気軽に扱える 金連動商品はETFや現物の購入などで、手間がかかってしまうことが多いです。特に、金現物を売買する際には、売買時の本人確認などが必要になることがあり、そもそもの保管コスト等も発生するため、あまり気軽ではないといえる状況です。 ジパングコイン(ZPG)は暗号資産のように、売却・保管・移動等が非常に簡単かつ低コストで行えるため、金連動商品を気軽に扱えるといったメリットがあります。 売却時の手数料や手間を抑えられる 金現物は売却する際に本人確認が必要になることがあります。また、小口の売却では売却時の手数料が発生することも多いです。 そのため、金の価値を売買することだけを目的とした場合、ジパングコイン(ZPG)を活用することで、売却時の手数料や手間を抑えることができます。 ジパングコイン(ZPG)のデメリット・注意点 ジパングコイン(ZPG)を取り扱ううえでは、下記のようなデメリットや注意点が存在します。 現時点では金現物と交換できない 金ETFなどと比べると税制が不利になりやすい ディペッグ(価格乖離)の可能性がある それぞれ解説します。 現時点では金現物と交換できない 出典:株式会社デジタルアセットマーケッツ 「ZIPANG COIN」 ジパングコイン(ZPG)の裏付け資産は金現物であるものの、2026年5月時点ではジパングコイン(ZPG)を金現物と交換することはできません。 仮に三井物産デジタルコモディティーズ株式会社が破綻した場合には銀行保証がありますが、その際に返還されるのは金現物ではなく、銀行保証の条件に沿った時価相当額の支払い等となる点が、公式説明の趣旨です。 金ETFなどと比べると税制が不利になりやすい 金現物投資や金ETFなど、金連動商品は多岐にわたります。 金現物を売買して利益が出た場合、利益は原則として譲渡所得で課税されます。 また、ジパングコイン(ZPG)は暗号資産であるため、2026年5月時点では、売買時の利益は雑所得により課税されます。 一方で、金ETFは売却益に対して一律20.315パーセントの申告分離課税となるため、税金面では金連動商品のなかでは金ETFが有利になりやすい性質があります。 参考:国税庁「No.3161 金地金の譲渡による所得」 ディペッグ(価格乖離)の可能性がある ジパングコイン(ZPG)は金価格への連動を目指す暗号資産ですが、需給バランスによっては金の価格とジパングコイン(ZPG)の価格が乖離するディペッグが発生する可能性は否定できません。 ジパングコイン(ZPG)の将来性 ジパングコイン(ZPG)をめぐっては、ほかの貴金属を裏付けとして持つ暗号資産が登場していることや、今後金現物との交換が予定されています。 これらのジパングコイン(ZPG)の将来性について、詳しく解説します。 金以外の貴金属連動の暗号資産も登場 ジパングコイン(ZPG)に加え、銀・シルバーを裏付けとするジパングコインシルバー(ZPGAG)と、白金・プラチナを裏付けとするジパングコインプラチナ(ZPGPT)も登場しています。 ジパングコインシルバー(ZPGAG)とジパングコインプラチナ(ZPGPT)は、ジパングコイン(ZPG)と基本的な仕組み・特徴は共通しています。 なお、ジパングコインプラチナ(ZPGPT)では、白金・プラチナ現物の調達先がロンドン市場だけでなく、チューリッヒ市場も調達先となっています。 決済手段としての活用が見込まれる ジパングコイン(ZPG)のホワイトペーパーでは、用途の一つとして「送金・決済手段」が挙げられており、決済手段としての利用促進が発行の目的として掲げられています。 ジパングコイン(ZPG)は、金現物と同等の資産特性や投資特性を持ちながら、暗号資産としての送金のしやすさも併せ持つため、既存の金関連商品にない小口決済の手段としての活用が期待されています。 出典:三井物産デジタルコモディティーズ株式会社「Zipangcoin ホワイトペーパー Version 11.0.0 (2026/4/20)」 金現物との交換が可能になる予定 ジパングコイン(ZPG)は、2026年5月時点では金現物との交換はできませんが、将来的に金現物と交換できるようになる予定です。 金現物との交換が可能になることで、より金価格との連動が強固になる可能性があり、ジパングコイン(ZPG)の使い道が広がることも見込まれます。 出典:株式会社デジタルアセットマーケッツ「ZIPANG COIN Q.ジパングコイン(ZPG)を実際の金と交換することはできますか?」 ジパングコイン(ZPG)のまとめ ジパングコイン(ZPG)は、金を裏付けとし、金価格に連動することを目指す暗号資産として登場しました。 裏付けとなる金の調達や発行を三井物産グループが行っている点が、ジパングコイン(ZPG)の特徴です。金連動型の暗号資産として、市場での立ち位置を確立することが期待されています。 金連動型の資産を簡単に扱える点に加え、今後の金現物との交換の予定なども含め、目が離せない暗号資産の一つでしょう。